18年第四半期の月間アクティブユーザー数は国内で950万と発表されている。
メジャーなSNSの中では後発ながら、ユーザーは1日に平均6回起動し、視聴しているというエンゲージメントの高さは侮れない。
そんな「TikTok」を運営するByteDanceの日本法人が2019年に新たに立ち上げたのが、「X Design Center」である。
多様なメンバーが集まるプランニングチーム
X Design Center(以下、XDC)は、広告キャンペーンの立案、他企業 / メディアとのコラボレーション、インフルエンサー活用などを通じて、企業やブランドの課題解決を行うプランニングチームだ。
「弊社のミッションは、ショートムービーでより多くの人々が自らコンテンツをクリエイションし、コミュニケーションできるような社会を作り出すこと。インターネットの世界では、Yahoo!やGoogle、Facebookといった新興企業がイノベーションを起こしてきました。そんな中、弊社がインターネットの世界に新しいイノベーションを創造するとしたら、パーソナルレコメンドの技術がキーになると考えました」と、XDCを束ねる鈴木瑛さんは語る。
電通出身の鈴木さんをヘッドに、集まったメンバーは多士済々。電通、博報堂、AKQASan Francisco、TBWA \ CHIAT \ DAYといった国内外の大手広告代理店でクリエイティブディレクター / プランニングディレクターを経験した人やデジタルマーケティングの会社でインフルエンサーマーケティングを立ち上げた人、リサーチや営業で実績を上げた人など、マーケティングコミュニケーションへの深い理解と専門分野をあわせ持つメンバーが揃っている。
「ブランドイメージを上げなければならない、プロダクトの特徴も伝えなきゃいけない、パーチェスインテントも上げなければいけない、店頭でクーポンを出すなどリアルなインセンティブも必要だし……と、複雑化した企業やブランドの課題に対して、ひとつのメディア、ひとつのアイデアだけを提案しても、全体の解決には繋がらないこともあります。
そこで我々は『TikTok』でのキャンペーン立案、制作はもちろん、『TikTok』を含めた統合キャンペーン企画、制作までをサービスとして提供していきます。これは私たちのユニークさと強みになりそうです」。
誰も正解を知らないマーケットを切り拓く
「TikTok」と聞くと、学校を舞台にした動画や、制服姿で踊る女子高生などを思い浮かべる人がいるかもしれないが、最近は、ユーザー層も拡大しており、男性の比率も上がってきている。こうしたユーザー層のダイバーシティ化は、コンテンツの変化にもつながっているようだ。
「これまではダンス動画に代表される『インカメラ』×『自撮り』が主流で、お笑い動画なども盛り上がっていました。一方で最近は、『アウトカメラ』で旅の風景や、ペットや子どもの姿を披露するといった観て楽しむコンテンツがどんどん増えてきています。変わったところでは、乾杯の口上を撮影したものなどもTikTokをきっかけに流行の兆しがみえます(上記右図)。こういったユーザーのムーブメントを企業広告に活かすなら、クリエイターもプラットフォームの変化に合わせた発想、企画をしていかねばなりません」。
そこでXDCでは、「TikTok」の新しい潮流をクライアントに紹介し、課題解決につながるベストプラクティスを作っていく試みを始めている。「『TikTok』を活用したプロモーションは、若年層向けプロダクトを持つブランド企業から始まりましたが、今ではビューティ、飲料、食品、アパレルなどさまざまな業種に広がっています。そして私たちも、より一層さまざまな業種のお客さまに対して、ユーザーとのエンゲージメントを深め、ブランドリフトにつなげるお手伝いをしたいと考えています」。
例えば江崎グリコの「#ポッキー何本分体操」が参考になるだろう。「ポッキー&プリッツの日」である11月11日に合わせ投稿された動画は2万3600本、「#ポッキー何本分体操」とタグ付けされた動画の累計再生回数は2730万回を越えた(11月11日時点)。「TikTok」ならではのユーザーを巻き込む力がいかんなく発揮された。
2017年8月に「TikTok」が日本に来てからまだ2年足らず。にもかかわらず、前述の「#ポッキー何本分体操」の素晴らしい結果からも明らかなように、他の先行したSNSに引けをとらないポテンシャルを示している。さらに鈴木さんはこうも語る。
「『TikTok』を活用したマーケティングは、まだ誰も方程式を編み出していないクリエイティブフロンティアです。また決まり切った手法が確立していないメディアだからこそ、クリエイターにとってはチャレンジングな面白さが感じられる仕事を実現していけるのではないかと考えています」。
そしてXDCにはこのチャレンジングなトライをサポートする体制が整っているという。
「エージェンシーのCD・PD出身者が多数在籍しており、必要であればTikTokでのキャンペーンだけでなく、TikTokと連動したテレビCMやデジタルキャンペーン全体を企画から制作までお手伝いすることも出来るのがXDCの強みです。代理店のクリエイティブ、プランナーの皆さまが「TikTokCentric」「TikTok Oriented」な統合キャンペーンをご検討される際に、強力なパートナーとしてサポートさせていただくことができると確信しています」。
お問い合わせ
ByteDance 株式会社 X Design Center
お問い合わせ窓口:03-6258-0188
アドタイ・デイズ2019(春)に登壇決定 申込みはこちらから↓
https://www.event-forum.jp/sendenkaigi/days/2019/seminar.asp?act=E9