多くの企業で外部環境の変化を察知するための「情報収集」や、社内での「共有」が大きな課題となっている。新年度を迎え、組織体制の変化とともに仕事の進め方や社内の情報共有について改めて見つめ直す企業も多いのではないだろうか。
その情報源として、新聞記事などを用いるケースも多いが、知らず知らずのうちに著作権を侵害していることも。コンプライアンスなどが厳しく問われるようになっている今、情報共有をする際には新聞記事などの無断転載や複製などの違法行為に注意する必要がある。日々、パブリシティ情報を取りまとめる役割を担う広報関連部門はもちろん、社内で著作権侵害にあたる行為が横行しないよう、体制づくりや啓蒙が必要だ。
企業向けに著作権処理済みの記事クリッピングサービスを提供しているエレクトロニック・ライブラリー(ELNET)取締役の渡辺英史氏は「圧倒的なスピード感で社内に情報共有するためにも、安全なクリッピングを利用することが重要」と話す。
必要な情報を必要な人に届ける
同社サービスの中で特に好評なのが「モーニングクリッピング ネットワーク型」*1。全国紙や地方紙、45の専門紙などの新聞100紙以上から、あらかじめ登録したキーワードに合致する記事を自動で選出し、朝7時台に社内ネットワークを使って社員のPCやスマートフォンに配信する仕組みだ。すべての記事が新聞社から許諾を取った上で配信されているので、手間もかからず安心だ。
全社員必見の記事を担当者がピックアップして公開したり、「この記事は取材を受けて掲載されました」など注目してほしい記事にコメントをつけたりすることもできる。
例えば社員には見出しのみ、幹部には記事原文まで、というように配信先によって配信内容を変えることができるのも特長のひとつだ。
「現場の社員は目の前の目標に向かっているのに対し、役員層は会社の5年後、10年後を設計していくというように、同じ組織の中でも必要な情報が異なることもあります。それぞれに必要な情報を伝えることで、漏れなく情報を活用し、ビジネス環境の不確実性に対抗することができます」。
働き方改革推進にも活用
最近では働き方改革の推進からフレックスタイムやテレワーク制度を導入する企業も増えている。働く場所や時間が柔軟になる一方で、「求心力」を高めるためのインターナルコミュニケーションの重要性も高まってきている。
「モーニングクリッピング ネットワーク型」にはスマートフォンアプリも用意されているので、働く環境に応じて使い分けも可能だ。サービスに契約していれば無料でダウンロードすることができ、外出先からでも閲覧することができる。
「在宅で作業する方や外回りが多い営業の方など、どうしてもPCでチェックするのが難しい場合もあります。デバイスによらない情報収集を可能にすることによって、情報格差がなくなり、組織に一体感が生まれます。これが全社的なモチベーションアップにつながればと思います」。
人手での切り抜きによって1~2時間かかっていたクリッピングを自動化することで、広報組織のコミュニケーション活性化にもつながる。
「本来、広報が担うべきは社内や社外とのコミュニケーション。クリッピングが目的になってしまっては意味がありません。ツールを活用し、情報収集の先にあるコミュニケーションに力を注いでいただきたいですね」と渡辺氏は語る。
エレクトロニック・ライブラリー 取締役 渡辺英史氏
わたなべ・ひでふみ 1989年読売新聞社に入社。広告企画部調査課、メディア推進部デジタル開発課長、メディア局データベース部次長などを経て2018年から現職。
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株式会社エレクトロニック・ライブラリー カスタマーサポート部
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