4月1日の11時41分ごろ、新元号「令和」が発表された。筆者にNHKの速報が届いたのがその時間だ。テレビやネットニュースはもちろん新聞の号外が出る騒ぎでもあった。
ボクもいくつか仕掛けていたが。世の中の騒ぎはそれ以上であった。
そんな中、プレスリリースの配信サービス「PR TIMES」からも、「令和」関連のリリースが多数配信されている。発表当日だけで52本が配信された。この日はエイプリルフール企画も相まってか、PR TIMES全体でも単日過去最高の85万PVを記録。そう、プレスリリースももはやメディアである。PVが出る時代なのである。
数字の話が出たので、ちょっと補足すると先月(2019年3月)の1カ月間でこのサービスで配信されたリリースは、1万3000本。サイトアクセス数1900万PV(Googleアナリティクス調べ)をそれぞれ突破。過去最高を記録したという。新元号が発表された今月、改元後の来月の数字もちょっと気になるところだ。
ではここからは、いち早く「令和」を冠したプレスリリースを出した企業の事例をまとめて見ていこう。
11時41分、最速でリリースを出したのはどんな会社?
さて、「令和」を冠したPR TIMES発のリリースで一番早かったのは、京都の炭火とワイン飲み放題のお店「炭VINO」。タイトルは「令和への幕開け!」のみ。潔い。これはタイトルに令和とついているだけで、本文では触れられていない。元号の発表後、タイトルだけ変えて配信したのだろうか?
ダイナミクス
「令和への幕開け!」
この会社はその1分後、11時42分に配信した韓国グルメのお店のリリースでもタイトルに新元号を入れていた。
そして6分後、11時47分に配信されているのが、語学学習アプリの会社のリリース。「令和」という文字の写真を掲げて配信している。これが実質の最速1位ではないかとみられる。ただしエイプリルフール企画で、本当に「令和語」が登場したわけではないので注意が必要だ。
Lang-8
「平成語『あげみざわ』はもう古い!?世界中のネイティブスピーカーに質問できるQ&Aアプリ『HiNative』が新元号『令和語』を4月1日より新たに対応開始」
その後は結婚式場の特別プランやバームクーヘンなどのキャンペーンや商品開発が並ぶ。
「令和」を美しく書きたい人へ!美文字レッスンも登場
ユニークなのは、フェリシモが13時49分に配信した「令和」という文字をきれいに書くためのコツを動画で公開したというリリース。美文字レッスンのキャンペーンのお知らせだ。
フェリシモ
「新元号『令和』を美文字で書くコツはセンターと肩!書道家・高宮暉峰さんが動画でいちはやく解説。なぞり練習できるお手本シートも4月10日まで期間限定で無料ダウンロードできます。」
リリースにも動画が添付されていて、書道家の先生が見本をもとに上手に書く方法を伝授している。
4月10日までのキャンペーンのお知らせではあるが、新年号の書き方を解説することでさらに興味がわく。今やはリリースもデジタルの時代で、このような動画や360度画像が付いたものも登場し表現の幅を広げている。
確かに官房長官が持っていた文字はきれいだ。あんな美文字を書道でどうやって書くのか?という視点でまとめられていて面白い。筆者としても「よく気がついたな!」とツッコミたい気持ちで、びっくりである。実にユニークなアイデアリリースだ。
ソフトバンクは約4時間で超速の調査リリース!
さらに15時30分には、ソフトバンクがPR TIMES上、一番早い調査リリースを発表している。1398人に調査をし、新元号「令和」を知ったときの気持ちを絵文字で表現してもらっている。実にユニークだし機動力もすごい。これもまた企画立案者のアイデアに脱帽だ。しかも絵文字というのが携帯電話会社らしくマッチングしている。
ソフトバンク
「結果速報『令和』発表後、1,398人に緊急調査〈結果リリース〉平成生まれの文字“絵文字”で調査#新元号を絵文字で調査」