従業員の3分の1がAIなどのエンジニアの集団
国内においてもインターネット広告の市場規模は増加の一途をたどり、電通が発表した「日本の広告費2018」では、ついに地上波テレビの売上規模と肩を並べるまでになった。
広告投資のデジタルシフトが進んではいるが、その中で課題になっているのが「ブランドセーフティ」の問題。背後には、インターネット広告はアドネットワークなどの技術が浸透したことで、従来のマス広告と異なり、広告出稿先のメディアや枠を広告主側が全て把握しきれないという事情がある。
どんなメディア、さらにどんなページのどんなコンテンツと一緒に自社の広告が露出するか。日々、更新を続ける膨大な数のサイトの内容を逐一チェックすることは人間には到底不可能。こうしたインターネット時代が抱える難問を解決へと導くのが、GumGum Japanが提供する広告配信ソリューションだ。
現在、フィル・シュレーダー氏がCEOを務めるGumGumが広告部門を立ち上げたのはおよそ10年前。同社はAIを活用した独自の画像認識技術により、あらゆる産業にイノベーションを生み出すことを目指す、米・カリフォルニアで設立された会社だ。
広告部門の立ち上げは、先の同社が掲げるミッションと密接な関係がある。フィル氏は「GumGumが目指すのは、AIに世の中を観察させて、より深く情報を把握できるように学習させること。それによって、あらゆる業種・業界における難問の解決につながります。私たちは広告事業を立ち上げることで、誰もがインターネット広告をより賢く、安全に利用できるようになると考えたのです」と話す。
その言葉の通り、世界10カ国以上に拠点を置くGumGumでは、300名以上の従業員のうち3分の1がAIやコンピュータビジョンのエンジニアやテクノロジーエキスパートだ。シュレーダー氏自身は本来、ビジネスを専門領域としていたため、GumGumに入社してからは同社が有する高度なテクノロジーをビジネスモデルへと変える役割を担ってきた。
サイト内の画像が表すものまで判別できる、唯一無二の技術
そんな同社が広告配信事業において、特に強みとするのがブランドセーフティの領域だ。シュレーダー氏は、同社のソリューションの特長をスロットマシーンになぞらえてこう説明する。
「ブランドセーフティを担保する私たちのソリューションは、スロットマシーンで言えば3つの“チェリー”、つまりベネフィットが揃っています。ひとつ目の“チェリー”は、広告主やパブリッシャーとの関係づくり。それによってスケールやリーチ数、掲載Webページ数を増やしていくことができます。2つ目は、私たちが世界一を自負しているコンピュータビジョン。あらゆるイメージ画像やテキストを独自のAI技術で解析し、最も安全な広告環境を提供します。3つ目は、パートナーの皆さんに成功を提供することです。広告主とパブリッシャーの双方にとって、魅力的なコンテンツやキャンペーンを提供できるよう日々努めています」。
安全な広告配信の環境とは、ブランドセーフティがしっかりと担保されている状態だとGumGum Japan代表の若栗直和氏は説明する。「当社のコンピュータビジョンは、“AIによる視覚情報処理”と考えてもらったほうがわかりやすいと思います。人間の肉眼レベル、もしくはそれ以上の精度で物事を認識できるからです。そこに自然言語解析を組み合わせることで高精度な判断ができ、それによってブランドセーフティを担保するのが私たちのソリューションなのです」。
シュレーダー氏は同社のソリューションの強みに、他社ではまだ実現されていない水準の検知精度を挙げる。例えば、同社のコンピュータビジョンでは、サイト内に銃やポルノ画像といったリスクとなり得る要素が含まれている場合、それらを銃やポルノ画像だと検知した上で広告の出稿先として不適切と判断することが可能だ。
「この技術は、現在のインターネット広告において非常に重要なものだと思います。なぜなら、人は画像の内容によって感情が引き起こされるからです。イメージ画像や写真が非常に重要視されるインターネット広告において、ポジティブな文脈のコンテンツ上へと広告を配信したいと考えています」(シュレーダー氏)。
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