宣伝会議 書籍編集部です。
今年のゴールデンウィークは最大で10連休ということで、帰省や旅行の予定を立てているという方も多いと思います。
この記事では、せっかくの長期休暇ですので、普段はなかなか本を読む時間がないという方にも、手に取っていただきやすい書籍をピックアップしてご紹介します。
書籍を読むことで、世の中の見かたや考え方を少し変え、連休明けに新しい気持ちで仕事に向かうためのヒントにしてください。
『名作コピーの時間』
本書は、雑誌「ブレーン」で2008年からつづく連載を一冊にまとめたものです。
若手からベテランまで、プロのコピーライター124名が、自分にとって忘れがたいコピー3本を選び、紹介しています。
プロをして「自分には書けない…」と言わしめるコピーは、どんなコピーなのでしょうか。
また、最も多くのコピーライターが選んだコピーは、どのコピーだったのでしょうか。
いわゆる企業広告ではない、コピーの意味を拡張するような言葉を選んでいる方もいます。
例えば、電通のコピーライター橋口幸生さんは、聖徳太子が隋の王煬帝に宛てた国書の「日出處天子(ひいずるところのてんし)」を選ばれています。
なぜ、「日出處天子」が名作コピーなのでしょうか。その理由の一部を、書籍から抜粋して紹介します。
(中略)…たとえば日本最古かつ最大のコピーは、聖徳太子の「日出處天子(ひいずるところのてんし)」ではないかと思っています。当時の超大国・隋を、日本の方が東にあるというだけで同格に扱ってしまう。これほど大胆な「ものは言いよう」は、後にも先にもありません。極端なことを言えば、このコピーが無ければ、日本が先進国になることすら無かったかもしれません。…(中略)
世の中動かす言葉がコピーだとすれば、「日出處天子」もコピーなのかもしれません。
コピーや広告について、新たな視点が得られる一冊です。
『日本の歴史的広告クリエイティブ100選』
江戸時代から戦前戦後を経て、現代までの日本の広告クリエイティブを、それぞれの時代背景の考察とともに紹介する本です。
著者の岡田芳郎氏は、文学や絵画などのあらゆる表現では、「古典」を創造力の源として大事にしているのにもかかわらず、広告クリエイティブの領域では「目の前にある仕事の処理に力をつくし、前を見ることしか」していないことに警鐘を鳴らします。
本書で紹介される100の広告は、それぞれの時代において、新しい表現を切り開いてきたものばかりです。
平成から令和に変わるこのタイミングで、振り返ってみるのもいいかもしれません。
『コピーライティングとアイデアの発想法』
「クリエイターの思考とスタート地点」これがこの本のテーマです。
広告クリエイティブの最前線にいるコピーライター、プランナー26人が、ふだん、何を起点にアイデア発想をしているのか。
それをどのようにコピーライティングに落とし込んでいるのか。手の内を明かしています。
企業のオリエンをどのように聞いているのか、筆が全く進まなくなってしまったときどうしているのか、これだというコピーが生まれるまでどのように粘っているのか……。
良いアイデアを生み出すための思考法は、26人それぞれ違うので、ページをめくるたびに発見があります。
休暇を使って頭を柔らかくしたい人におすすめです。
『マーケティング英語の教科書 完璧ではなくても、仕事で自信を持てる英語』
「世界の共通語は「下手な英語」である」それが、本書のテーマです。
多くのアジア系の人々が、拙い英語でも堂々と話しているのを見たことはありませんか?
英語で言いたいことを伝えるために一番大事なのは、自分の英語に自信を持つこと。
そしてそれは、そんなに難しいことではないのです。
ビジネスで使う英語には「型」があります。それさえ覚えておけば、会議やプレゼンなどの場で言葉に詰まってしまうことは格段に少なくなります。
GW中に本書で、「完璧ではなくても、仕事で自信を持てる英語」を身に付けてみませんか。
『たとえる力で人生は変わる』
話したい事はあるのに、知識や関心が相手とずれていて「うまく伝わらないなぁ」とモヤモヤした経験がある人も多いはず。
そんなときに役立つのが「たとえる力」です。
目の前の現象を抽象化し、身近なものに変換して言語化することで、共通の知識がなくてもスッキリ言いたいことを伝えられます。
本書は数々の外資系企業で活躍してきた著者が、誰でも上手に「たとえ話」を作れるようになる5つのステップを紹介。
書き込み式の練習問題付きで伝える力がアップします。職場の同僚、学校の友達に差をつける1冊です。
『面白くならない企画はひとつもない 髙崎卓馬のクリエイティブ・クリニック』
面白い企画とは何なのか、まったくわからなくなってしまった後輩トミタ君がある日、サントリー「オールフリー」やJR東日本「行くぜ、東北」など数々のCMを世に送り出してきたクリエイター髙崎卓馬の元へ相談にやってきます。
彼の悩みを聞いているうちに、業界に広がりつつある疫病の存在に気付いた髙崎は、彼らを救うために講義を開催することに。
実際の例をベースに言葉と映像の仕組みを駆使し、おもしろいコンテンツを生み出すための正しい悩み方、テクニックなどを処方していく本書。
クリエイティブな仕事に携わり、悩みを抱えるみなさんに是非読んでいただきたい内容となっています。
『緊張して話せるのは才能である』
プレゼンなどで、人前に出ると、あがってしまう。
そんなとき、「緊張の扱い方」さえ分かっていれば、自分の思い通りに話すことができます。
「緊張していいんだ。むしろ緊張しているときのほうが、自分の能力を最大限発揮できる」と背中を押してくれる本です。
著者は、社長の記者会見を分析し続けてきた、プレゼンコンサルタント。
緊張して話すからこそ、聴き手は心を動かされるといいます。
「どう話せばいいの?」「何を話せばいいの?」「でも、質問怖いです」などの構成で優しい言葉で綴られた「緊張の取り扱い説明書」。
一流のプレゼンと感じさせる発声練習法「悪代官スペシャル」など、GW後に試してみたくなるワザが書かれています。
『広告・マーケティング会社年鑑2019』
厚み4センチの大型本。その中で多くのページ数を割いているのが、「パートナー紹介」という広告関連会社のデータです。
沿革、事業内容、実績企業などの基本データがおさえられています。
冒頭ではマーケティングキーワードとして「P+C7」「SDGs」「スモールマス」などの解説記事が読めます。
注目したいのは「企業の最新ケーススタディ」。
事例が100ケース紹介されていて、どのような目的で、どんなメディアやツールを活用して施策が行われたのか、写真付きで解説しています。
ビジネスの突破口を探したい方向けの本です。