“音が聴こえる雑誌”にしたい
—Apple Musicでのプレイリスト公開やFENDERとのオリジナル・ギター制作、リアルイベントの開催など、様々な方面へも展開していますね。
尾藤:“音が聴こえる雑誌”にしたいと漠然と考えていたときに、とあるカルチャー誌がApple Musicのプレイリストを公開しているのを知ったんです。僕らはもともと企画のプレゼン用にプレイリストをまとめ、会議で曲を流しながら企画を決めているため、そういったつくり方をしているギター・マガジンが特集と連動したプレイリストを雑誌のサウンドトラック的に公開したらすごく面白いんじゃないかと感じ、すぐに企画書をつくってApple Musicへ提案に行きました。
—リットーミュージックでは、楽器を検索・購入できる国内最大級のマーケットプレイス「デジマート」も運営しています。
尾藤:例えばギター・マガジンを読んでいて、この人の使っているギターが欲しいと思ったらデジマートで検索してすぐ買えるといったように、雑誌を読んだ読者が次に起こすアクションまでをシームレスにつなげたいと考えています。
リアルイベントは今後僕がプロデューサーとして手がけていく部分でもありますが、実は2年ほど前に、プロのアーティストが実際に愛用している機材一式をライブハウスにセッティングし、ファンがそれを弾ける「After Hours~Basement Tea Party」というイベントを開きました。企画した理由は、憧れの人が実際に使っている機材を手にして、同じ景色の中でサウンドを体感することができたら、その人は一生ギターをやめないんじゃないかと思ったからなんです。
3月には「御茶ノ水Rittor Base」という多目的スペースもオープンさせたばかりなので、これからも様々なイベントを開催していきたいです。
Q. 休日の過ごし方は?
息子たちと遊ぶか競馬を愉しむ
6歳と4歳の息子たちと遊んでいます。あとは競馬を愉しんでますね(笑)。ある種、異様な熱狂が生まれる競馬場の独特の空気は面白いですよ。馬券のおかげで欲しかったビンテージ・ギターも手に入れられました(笑)(尾藤さん)
ソウル・バーでレコードを聴きます
昼間はひたすら寝ています。夕方くらいからレコード屋を巡って、そのまま馴染みのソウル・バーに行き、その日の戦利品があればかけてもらったりします。あとは近所の音楽スタジオに入ってひとりでギターを弾いてます(河原さん)
リットーミュージック『ギター・マガジン』プロデューサー
尾藤雅哉(びとう・まさや)氏
1980年生まれ。岐阜県出身。2005年12月にリットーミュージックに入社。以降『ギター・マガジン』の編集に携わる。2014年7月から編集長、2019年1月からプロデューサーに就任。
リットーミュージック『ギター・マガジン』編集長
河原賢一郎(かわはら・けんいちろう)氏
1982年生まれ。神奈川県大和市出身。2007年入社。『サックス&ブラス・マガジン』、『ベース・マガジン』を経て、2016年に『ギター・マガジン』に参加。2019年1月から同誌の編集長に就任。