「CES ASIA」現地レポート③ — 独自の進化を続ける中国 これからも注目(森 直樹)


【前回】「「CES ASIA」現地レポート② — 中国エコシステムのモビリティ、ドローン、ロボットそして5G(森 直樹)」こちら

上海で開催された「CES ASIA」レポート、最終回となる第3弾では、世界の先端を走り、そして変化をし続ける中国市場に挑んでいる方々へのインタビューを中心にお届けします。
中国の何が強いのか? 中国市場の特殊性はとこにあるのか? 読者の方々にとって、ビジネス環境視点での理解につながれば嬉しいです。

日本人の参加者が増えた今年の「CES ASIA」

まずは、上海・深圳で日本企業向けに中国市場や深圳でのイノベーション活動支援を行う匠新(ジャンシン)CEOの田中年一氏に、今年の「CES ASIA」について話を聞きました。

筆者:今年の「CES ASIA」の注目ポイントは何でしょう?

田中氏:AI関連企業の出展やAI関連の発信が目立ってきたことです。Baiduの車載音声コントロールを含めたプラットフォームが代表的ですが、EVの自動運転分野の発信が多くなされていたと思います。特に、BaiduはAI機能を活用しやすくした車載OSを発表しています。「CES ASIA」全体でAIに力が入っている印象を受けました。

筆者:AIの他に目立っているものは?

田中氏:今年はEVメーカーが非常に増えた印象があります。そもそも、昨年に比べて自動車の展示エリアが増床しています。中国政府もEVに力を入れているからでしょう。

筆者:その他、展示の状況で感じることはありますか?

田中氏:昨年よりも社会実装されているものが増えているのではないかでしょうか。また日本企業の出展、日本からの参加者が昨年と比べて増えたと思います。欧米と比べても中国が引けを取らない分野、EVやドローン、決済、スマートシティなど関心を集めているのでしょう。

田中氏へのインタビューから中国が力を入れ、独自の進化が進むAIやEVの領域に「CES ASIA」が力を入れ、そうした中国市場に対して、日本企業の関心が高まり続けている様子を伺うことができました。

 

次ページ 「ドローン産業は中国に圧倒的なイニシアチブがある」へ続く

 

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