前回の記事「ラクして、ひらめく。これからの時代のミニマルアイデア発想法 ~その2「段取り」を捨てよう~」はこちら
そんな時はいろんなものを「捨てて」みましょう。
このコラムでは、余計な思い込みを捨てることによってアイデアを生み出す、これまでになかった「捨てる」アイデア発想法をご紹介します。
最初から「正解」を出す必要はない
「アイデアを考えてください」と言われると、「ちゃんとした」「正解に近い」アイデアを出さなくてはならないと思っていませんか?
家族や友達との会話ならまだしも、仕事の課題に対してプレッシャーのかかる中でアイデアを考えるということは実際にはなかなか難しく、大人数の会議で自分のアイデアを出すことはかなり「恥ずかしい」ものなのです。
そうして、いつしか自分の中に「常識」や「思い込み」といった「思考の壁」ができてしまいます。
当然こういった状況ではいろんなことに配慮したコンサバティブなアイデアしか出てこなくなってきてしまいますね。
そして、ダメ出しをされてどうしていいか分からなくなるといったネガティブなスパイラルに落ち入ってしまいます。
こんな時は自分の中にある「リミッター」を捨ててみましょう。
ここでお勧めなのは「ノンストップライティング」メソッドです。
ノンストップライティングは制限時間中ずっと思いついたことを書き続ける発想法で、フリーライティングとも呼ばれます。
具体的には、まず自分で時間を決めてタイマーをセットし、そのタイマーが鳴るまで「とにかく何でもいいので書き続ける」のです。ここでは、普段は気にしている自分の常識や思い込みや恥ずかしさを捨てて、思いっきり自由に自分の頭に浮かんだアイデアや思いついたことを書きなぐっていくことが重要です。
支離滅裂でもいいのでとにかく書き進めていくと、いつもは絶対に出てこないようなフレーズやくだらないアイデア、ちょっとダークな自分の部分などが出てきます。そこで止めずに、むしろその部分に「乗っかって」自由にアイデアをどんどんふくらましていきましょう。
タイマーが鳴った後にそのシートを見返してみると、思いもよらなかった方向に話が展開していることに驚くでしょう。
書籍案内
『アイデアは捨てるとうまくいく』(好評発売中)
著者:堀宏史
イラスト:ヤギワタル
価格:1,600円+税
体裁:四六判/212ページ