※本記事は株式会社マスメディアンの『advanced by massmedian』に掲載された記事を表示しています。
理想像や未来像を「絵で考える」
佐藤さんは現在、「キャッシュレス決済サービス」と「オンラインストア開設・運営サービス」を行うヘイ株式会社の代表取締役社長を務めています。自らを「相当な妄想家だと思う」と語る佐藤さんは、理想像や未来像を「絵で考える傾向が強い」と明かします。
そんな佐藤さんが大学生のころに勤しんでいたのが、バンド活動と“せどり”(掘り出し物を第三者に販売して、利益を稼ぐこと)。特にせどりでは、会社化するほど充分な収入を得ることができるようになっていたものの
、「このままだと“小さい会社のお山の大将”になってしまう」と危惧して一念発起。
「1回、全国大会(大舞台)に出てみよう!」と入社を決めたのが、世界的なテクノロジー企業・Google。同社で優秀な人材に出会うなかで、「すごい人たちがたくさんいるので“やっぱり勝てなかった”ところはあったし、尊敬できるところもあった。一方、“意外に通用する”と思った部分もあった。唯一のサラリーマン時代、Googleに行ってよかった」と振り返ります。
そんなGoogleを25歳で退職した理由を、「全国大会に出て2年間、ある程度わかったし満足した」と語ります。その後、ニート生活を1年ほど満喫し、マーケティングテクノロジー企業・フリークアウトの創業に参画します。同年、スマートフォンアプリ&ゲームの企画・開発・運営などを行うイグニスの取締役としても参画し、2社を東証マザーズ上場へと導きます。
フリークアウトのビジネスの着想は、前職のGoogleが広告業界に後発で参入し、たった10年で高利益をあげる会社になったことだとか。「硬直化した成熟した業界でも、技術があれば、下剋上というか大どんでん返しができるのがすごく面白いと思った」と当時を振り返ります。
その後、2社目となるイグニスに参画したのが2010年5月。スマホの普及率がようやく10%に達するかどうかのタイミングでした。当時、信号やエレベーター待ちの“ちょっとした時間”にスマホをいじっている人を見て、「30秒、1分……その時間をどうやったら豊かにできるか」と妄想を膨らませたそうです。
テクノロジーの恩恵を中小企業にも
佐藤さんが代表取締役社長を務めるヘイ社は、店舗向けキャッシュレス決済サービス「Coiney(コイニ-)」社と、ネットショップ開設・運営サービス「STORES.JP(ストアーズ・ドット・ジェーピー)」社の経営統合により生まれた新会社です。
古くからの友人である佐俣奈緒子さん(Coiney創業者)と光本勇介さん(STORES.JP創業者)と共に立ち上げた同社について、佐藤さんは「自分の頭のなかに絵が浮かんで、それが素敵だと誰かに言いたくなる。誰かに言うと“じゃあ、やっちゃおうよ!”って盛り上がってきて、事業になっていく」と振り返ります。
「Coiney」と「STORES.JP」は、どちらも個人でお店を運営している方がメインターゲット。佐藤さんは、いきつけのマッサージ屋さんから「Webサイト制作に200万円を投入した」という話を聞き、「『STORES.jp』なら200分の1以下の値段でサイトがつくれるのに。小さいお店はテクノロジーの進歩の恩恵を受けられていないと思った。サービスとしてのレベルが高くても、(情報が集まる大手チェーンに)負けちゃうのってあんまりフェアじゃないと思った」と語ります。
続けて「中小の事業者にとって、銀行のようにお金を貸してくれるパートナーも大切だけど、それ以上にテクノロジーやソフトウェアのサポートをしてくれる人のほうが重要だと思った」とも。これを聞いたハヤカワは、「踏まなくていいリスクを回避できるようになってきているのはいいこと。在庫や配送問題などもそう。そういった部分で、より、いろんなプレイヤーが出てくる“妄想”が湧いてきました」と目を輝かせていました。
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<番組概要>
番組名:マスメディアン 妄想の泉
放送日時:毎週土曜 24:30~25:00
パーソナリティ:ハヤカワ五味
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/mousou/
番組Twitter: @mousou_tfm
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