ずっと、いつも、ギリギリアウト
小杉:今の広告は、完成を目指しすぎじゃないですか。でも、それが大切だったりもして。でも、このお仕事には隙がいっぱいあるというか。
一同:(笑)
小杉:自分ごとにできたり、ツッコめたり。
長谷川:最初はもっときっちりした音楽で仕上がってきたんです。それを、スーパーマーケットで流れているみたいな音楽にしてって発注し直して。最初のかっこいいのは、それはそれでよかったんですけど、違うなと思って。
浅田:すごく変、でいい。
小杉:キーボードの音もママ。
長谷川:カタカタと。
小杉:映像の最後いいですよね。焦りで崩壊(笑)。あと、一番好きなのはツイッターのつぶやきの使い方。ビジュアル同様にタイピングミスのつぶやき画面。キャンペーン全体の「焦り」のビジュアルの一枚絵が根底にあるから、ツイッターすらビジュアルに見えてくるんです!
長谷川:この時期は、買った人たちが(ラフォーレの)バッグを持って原宿をうろうろしているんですよ。そういうことをアニメーションと捉えるというか。もともとラフォーレには、バザーをやる時はそうやってやるものというマインドがあって。ツイッターを提案したら、普通は広報に確認したりするけれど、「いいですよ」と超短期間でOKを出してくれたりするんです。
浅田:ずっとギリギリアウトなものを提案してきて。
長谷川:いつもギリギリアウトなものを選んでくれる。
小杉:ラフォーレのどこかやんちゃな人格なんですかね。ツイッター発想なのかと思うくらい、それぞれのメディアをうまく使って「焦り」のシズル感で横断しているように感じました。通常は、キャンペーンビジュアルを貼り付けるくらい。
長谷川:たしかにハガキもお知らせもこれだったので。
浅田:できる限りくずれた文章にするという。
長谷川:「変なハガキが来た」とツイートしている男の子がいて。そういうのもよかったです。