【前回コラム】「『未来のミライ』オーディション終了後、細田守監督の隠された合格サインとは!?(ゲスト:上白石萌歌)【前編】」はこちら
今回の登場人物紹介
※本記事は5月5日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。
映画『羊と鋼の森』の撮影中はピアノに追いかけられる夢を見ていた
中村:上白石さんは2011年の第7回「東宝シンデレラ」オーディショングランプリですね。これが8年前ですもんね、業界8年。
上白石:そうですね、8年かぁ。
澤本:この子は将来凄くなるとみんなが思ったからグランプリにしてるんでしょ。そういうのが何かあるんだろうね。
中村:澤本さん、権八さんも、先読みするんじゃないですか。CMプランナーとしてこれからこの子はきっと来るぞと。
澤本:この子は来るというとかっこいいけど、来ると思った子はいても、そのとき少なくともどこかで1回は露出してるじゃない。それを見ていいなと思っているから、露出したものの元を見つけてるのは凄いと思うんだよね。たとえば松岡茉優さんは吉田大八さんの映画を見て凄いと思ったり。
権八:なるほど、確かに。
澤本:それで言うと、大八さんが選んでるのが凄いし、それ以前に「おはガール」だっけ、その時点から育てた人はもっと偉いよね。
権八:その話を聞くと思い出しちゃうのは、結構前に小松菜奈ちゃんがマネージャーさんに連れられて会社に来たことがあったんですけど、まさかこんなになるとは思わなかった。
澤本:冷たくあしらったの(笑)?
権八:冷たくしてない(笑)。ただ仲良くお茶を飲んで、お菓子を食べて「大変だねー」って。当時はまだ山梨に住んでいて、「そこから東京まで来るの大変なんです」ぽわーんみたいな感じで。女優の仕事はまだ一切してなくてね。
中村:その後に中島哲也監督の。
権八:そう!
上白石:『渇き。』ですね。
権八:『渇き。』で出てきちゃったりして、資生堂でガーッと出てきて。本人にも言ったけど、「こんなになるとは思わなかった」って。
中村:こんなになるとはで言うと、さらに萌歌ちゃんは映画『羊と鋼の森』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞でございます。おめでとうございます。
上白石:ありがとうございます。いやぁ信じられなかったですね。
澤本:アカデミー賞の新人俳優賞って何人いるんだっけ?
上白石:今年は8人でした。
澤本:そういう人たちの中にボンと入っていって、同時に同じアカデミー賞で細田さんのも入って。
上白石:そうなんです、うれしかったです。
中村:改めて知らないリスナーのために『羊と鋼の森』のお話もちょっと聞いてもいいですか。ピアノの調律師の話ですよね。
権八:直木賞でしたっけ。
上白石:本屋大賞ですね。主演が山崎賢人さんで、賢人さんが調律師の役で、私は姉とその作品で初共演をさせてもらったんですけど、姉妹のピアニスト役として出演させていただきました。調律師の戸村さんが担当するピアニストの姉妹という設定です。DVDが出ているので、ぜひ見てみてください。
中村:役柄的には大変だったんですか?
上白石:大変なんていうもんじゃなかったですね。ピアノを弾かなかった日がないというぐらい。本物のピアニストの役だったので。大変すぎて夢の中でピアノが追いかけてくるんですよ。
一同:(笑)
澤本:追い詰められてるとそういう夢見るんですか?