東京2020組織委員会は8月28日、大会と並行して実施される公式文化プログラム「東京2020NIPPONフェスティバル」のうちのひとつ「共生社会の実現に向けて」の事業概要を発表。同事業は、五輪閉会日からパラ開幕までの8月中に数日にわたって開催される多様性推進イベント。同日都内で開かれた記者発表会に登壇したクリエーティブディレクターの小橋賢児氏は、「オリンピックの祝祭感を味わえるフェスのようなコンテンツにしていけたら」と期待感を示した。
テーマは「ONE-Our New Episode」。小橋氏によると、渋谷の屋外の街並みを舞台に、音楽やアートといった各ワークショップを通じ、障害者や性的少数者(LGBTQ)など多様な人々が出会い、参加できるイベントを目指すという。
また、事業コンセプトは「Human Orchestra」に決定。小橋氏は、「オーケストラは、さまざまな違いがあるいろいろな楽器でひとつのハーモニーを奏でる。(今回のイベントでも)文字通り、個性豊かなヒューマンが集まって今までに見たことのないような新しいハーモニーを奏でたい」と意気込んだ。
同日には、プログラムへの参加が決定しているアーティストの紹介も行われ、そのうち、車椅子ダンサーのかんばらけんたさんとダンサーのアオイヤマダさん、アーティスト・クリエイターの清水文太さんからは歌とダンスが融合したパフォーマンスが披露された。
東京2020NIPPONフェスティバルは、「共生社会の実現に向けて」のほか、「大会に向けた祝祭感」「参加と交流」「東北復興」をテーマとする4つのプログラムで構成。キックオフイベントとなる「大会に向けた祝祭会(2020年4月ごろ開催予定)」には歌舞伎俳優の市川海老蔵氏と世界的オペラ歌手プラシド・ドミンゴ氏の参加が決定している。