JR東日本グループのアトレ(東京・渋谷)は9月30日、茨城県土浦市内のサイクリング複合施設「PLAYatre TSUCHIURA」内に開業予定のホテルに関する記者発表会を開催した。星野リゾートが運営会社として参画、2020年3月19日にオープンする。
「PLAYatre TSUCHIURA」は茨城県土浦市のサイクリングコース「つくば霞ヶ浦りんりんロード」のベースキャンプとして、JR土浦駅に2018年3月にオープンした施設。JR東日本、茨城県、アトレが運営している。
今回、施設の3階から5階にかけて、サイクリングや周辺観光を楽しむ利用者向けに、宿泊施設「星野リゾート BEB5 土浦」を新設する。2020年3月19日のオープンに向け、宿泊予約もスタートした。
星野リゾートが2019年に立ち上げた若者向けカジュアルブランド「BEB(ベブ)」の第2弾にあたる施設で、90室の客室とカフェなどのパブリックスペースが併設される。価格帯は6000円から。35歳未満は通年で定額利用可能とした。
登壇した星野リゾートの星野佳路代表は、「インバウンド対策以上に、日本人の国内旅行の低下は観光市場において深刻な問題。その打開策として新たに立ち上げたブランドが“BEB”。コンセプトは“居酒屋以上 旅未満”。旅行やホテル宿泊に対する若者の心理的な障壁を取り除く施設を目指した」と説明。
サイクルツーリズムの拠点として、自転車に乗ったままチェックイン・アウトができるほか、部屋に自転車を持ち込むことができる客室プランも用意する。今後、開業に向け「PLAYatre TSUCHIURA」内のショップとの連携や、メンテナンスサービスなどを進めていく予定だ。
発表会の終盤には茨城県が2018年度に新設した「茨城県宿泊施設立地促進事業補助金」の第一号として、本ホテルを認定すると発表。当日登壇した大井川和彦知事は、「県の魅力度向上のために宿泊施設の充実も必要。その象徴的存在として、観光地としてのイメージ向上に資すると期待したい。県としてもサポートできれば」と語り、今後約1億円の補助金拠出を見込んでいると発表した。