ネスレ日本は、2019年10月8日、2019年秋の事業戦略発表会をネスカフェ原宿にて行った。発表されたのは「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」の新モデル、11月1日の販売開始となる家庭用の「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ デュオ」(以降、バリスタ デュオ)と、11月15日のサービス開始となるオフィスや店舗で利用できる「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ デュオプラス」(以降、バリスタ デュオプラス)だ。
「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」は、2009年の発売以来、累計で530万台以上を販売しているコーヒーマシン。世帯人数の減少、高齢化や共働き世帯の増加に伴いコーヒーの個人消費機会が増える中、家庭内で一杯ずつカフェメニューが楽しめるソリューションを提案してきた。
今回、発表された「バリスタ デュオ」は対応製品を投入すれば、牛乳不要でボタン一つで本格的なカフェラテを飲むことができるというもの。手軽にカフェラテを楽しみたいという顧客の声をもとに、牛乳を準備する手間といった、顧客の問題を解決するために開発された。
また「バリスタ デュオプラス」は、「バリスタ デュオ」の機能に加え、タッチパネルで簡単に操作できるディスプレイを搭載。キャッシュレス決済にも対応している。家庭内ではなく、オフィスやレストランなどで利用されることを想定したモデルだ。
ネスレ日本では、これまでオフィスの他、レストランなどの飲食業、さらに花屋などの非飲食業でも簡易カフェをつくりたいというニーズに応え、コーヒーマシンを提供してきた。現金の支払いや回収を不要にするキャッシュレス対応にしたことで、人手が少ない個人店などでも設置できる可能性を広げることが目的という。
ネスレ日本 代表取締役社長兼CEOの高岡浩三氏は、「これからは“商品を購入する”という常識自体が無くなっていくのではないか。すでに“消費”することをベースに課金していくスタイルが生まれている」とし、家庭・オフィス内などにバリスタを展開することや、先んじてキャッシュレスに対応していくことの意義を話した。
また同社 飲料事業本部 レギュラーソリュブルコーヒービジネス部 部長 島川基氏は、「コーヒーが出来上がるまでの時間は、お客さまとの重要なタッチポイントになる。『ネスカフェ デュオプラス』のタブレットによって、その時間にさまざまなコミュニケーションを行うこともできる」と、サービスとしての今後の可能性について語った。
ネスレ日本では、21世紀はモノではなくサービスによる問題解決の時代とし、「製造業からサービス産業へ」を掲げてきた。今回の新商品は、顧客の問題を解決するサービスのひとつとして提供されるものだという。