GumGumとOutbrainが連携したミッドファネル施策
中津:DAZNは、好きなスポーツのライブや見逃した試合を、いつでも、どこでも視聴できるサービス。“年間1万試合以上のコンテンツを、自分のスタイルで視聴することができる”ことが特長で、現在は日本、ドイツ、オーストリア、スイス、カナダ、イタリア、アメリカ、スペイン、ブラジルで視聴することができます。
近年は、DAZN自体も広く認知してもらえるようになってきました。ですが、例えば「どのようなコンテンツがあるのか」「どうやって登録すればよいのか」「支払い体系はどうなっているのか」といったサービスの理解においては、まだまだ課題を感じていました。
本多:DAZNが日本でサービスを開始したのは2016年。それから3年以上経過して、プロ野球やJリーグのコアなファンには当社のサービスが浸透しました。次の展開として、どのようにコアなファンではない潜在層にDAZNを理解してもらい、加入してもらうのかというミッドファネル戦略へと移行していくタイミングで、電通デジタルさんに相談することにしました。
豊泉:今回のキャンペーンは、プロ野球やJリーグのシーズンが開幕する直前に行いました。まだシーズンが始まっていない中、どのようにスポーツファンにコンタクトを取るかがひとつの課題でした。そこでシーズン開幕前であっても、例えば野球ならキャンプの情報、サッカーならシーズン開幕前の情報などのニュース記事を見ているようなスポーツファンを、記事の文脈からターゲティングして広告を配信できるGumGumさんにお願いしました。
また最新情報を追うようなスポーツファンで、なおかつDAZNを知っているにもかかわらず、まだ加入していない層に向け、ユーザーの興味関心を基にしたターゲティング手法によりコンテンツを届けることが得意なOutbrainさんを使って理解を深めることを狙いました。こうしてコンテキスチャル(文脈)ターゲティングを得意とするGumGumさんと、効率的に興味関心ユーザへの理解促進を高めるOutbrainさんの組み合わせによる獲得効率向上施策を実施することになりました。
GumGum広告に接触したユーザーをリターゲティング、ネイティブアドを配信
豊泉:今回のキャンペーンは2月後半のJリーグの開幕、3月後半のプロ野球のシーズン開幕に合わせ、2019年2月7日から3月31日にかけてGumGumさんとOutbrainさんの連携施策を実施しました。両社による連携施策は、今回が初めてです。
松本:GumGumはAIを活用した独自の画像認識技術を持つ米国カリフォルニア発のAI企業です。日々生成される膨大なビジュアルデータの持つ潜在価値を顕在化し、様々な課題の解決に活かすことを目標に活動を展開。2008年の創業以来、マーケティング領域を中心にプロダクトを開発し、北米・欧州・豪州など世界各国で『Fortune 100』ブランドを中心に様々なサービスを提供しています。
日本では、2017年後半から広告ソリューションの提供を開始しました。GumGum広告は、①独自のAI技術で記事内に配された画像と文章を理解する、コンテンツの文脈に沿った「コンテキスチャルターゲティング」による広告配信、②ブランド毀損の回避、不正取引の除外など徹底したブランドセーフティー対策、③自由度の高いリッチなクリエイティブを提供、という特長を持っています。
今回の施策は、DAZNさんのサービス理解を促進することがミッションでした。そこでGumGumでは、①コンテキスチャルターゲティング、②リッチなクリエイティブを配信してユーザーのアテンションを獲得していく、という2点を中心に協力しました。
具体的には、当社独自のAIが画像認識で「プロ野球やJリーグに関連する文脈である」と理解した記事に対して、そのページを訪れたスポーツ関心層にDAZNの広告を配信しました。
三上:Outbrainはレコメンドウィジェット型ネイティブアドとして国内300以上のメディアさまと提携しています。配信対象のページの分析とユーザの興味関心(主にクッキーデータ)をマッチングさせることで、潜在ユーザーへの理解促進やアクション喚起を行うことを得意とするディスカバリープラットフォームです。
当社は、今回GumGumさんが配信するターゲティング広告に接触したユーザーを対象に、独自のマッチング手法を掛け合わせたリターゲティングによる記事配信を行うことで、獲得効率向上を図りました。
豊泉:GumGumさんには画面の下やページの下に、視認されやすいバナー広告を配信してもらいました。また今回はプロ野球やJリーグファンだけでなく、より広いスポーツのファンをターゲットにしていたので、あえて特定のスポーツに限定をせずに様々なスポーツのスター選手の写真をクリエイティブに入れ、広い層にアプローチすることを意識しました。
その後のOutbrainの配信に関しては、GumGumさんがプロ野球の記事でターゲティングした人にはプロ野球のネイティブアド、サッカーの記事でターゲティングした人にはサッカーのネイティブアド、という形で広告を出し分けました。
好意度と利用意欲の向上に加え、低単価での獲得を実現
豊泉:当社が担当する以前の施策では、TVCMで認知を獲得してから、無料体験登録するまでのコンバージョンレートに課題があるという話を事前に聞いていました。そのため今回の取り組みでは、特にミッドファネルにアプローチする施策を心がけました。具体的には、①好意度と利用意欲を上げること、②アプローチした人にスムーズに加入していただくことを目指しました。
その結果、GumGumさんに関して言えば、DAZNの好意度が9.1%、利用意欲が26.3%向上に貢献※。また実際の加入についても、Outbrainさんの獲得効果という形で計測をしたところ、他のディスプレイ広告の施策に比べて単価を抑えて獲得ができたことがわかりました。GumGum広告に接触した人へのリターゲティングが効果的であったからこそ、得られた結果だと思います。
「旬なモーメントを捉える」ことも可能に
本多:今後はリテンションまでを視野に入れながら、各スポーツをより深く理解した上で、それぞれのスポーツやターゲットの特性に合わせて最適なメディア戦略を採っていく。今回の成功を受け、そういったことにも注力していきたいと思っています。
松本:当社の「ネットワークの在庫量」という意味では、日々拡大しています。在庫量が増えることによって、「選手名に対してターゲティングをする」ことも可能になります。今、トレンドになっている選手、今後トレンドになりそうな選手に対するターゲティングを強めにする。そうすることでリーチも取れますし、出稿対象となる記事量が増えるために、興味関心が上がっている多くの人たちを捉えることができる。
すでに当社のコンテキスチャルターゲティングは、このような「旬なモーメントを捉える」ことが可能になってきています。今後、DAZNさんに対して、このような提案もしていきたいと思っています。
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