オラクルと調査会社のFuture Workplaceは10月16日、両社が共同で実施した「職場におけるAI(人工知能)」に関する年次調査の結果を公表した。調査は、今回で2回目の実施となる。
本調査は日本を含む世界10カ国の従業員、マネージャー、人事部門リーダーの8370名を対象、AIが職場における人とテクノロジーの関係を明らかにすることを目的に実施されている。
調査結果によれば、「職場で何らかの形でAIを利用している」と回答した従業員が50%(昨年は32%)に上り、AIが存在感を強めていることがわかったという。またAI導入が仕事に及ぼす影響を懸念する声もある中で、中国やインドを中心にAIが好意的かつ広く受け入れられているなど、職場にAIが浸透しつつある状況と、それに伴う人々の意識変化の実態が明らかになった。
さらに今回の調査では、職場へのAIの浸透が従業員とマネージャーの関係性にも大きく影響を与えていることがわかったといい、具体的には64%の回答者がマネージャーよりもロボットを信頼し、82%がマネージャーよりもロボットのほうが物事をうまくこなすと回答した。
オラクル 人材管理クラウド・ビジネス・グループ担当シニア・バイスプレジデントのエミリー・ホー氏は今回の結果について、「機械学習と人工知能における最新の進歩は急速に導入が進んでおり、人々がテクノロジーやチームとやり取りを行う方法に、世界中で大きな変化が生じている。職場では、人間と機械の関係が見直されており、この課題にうまく対応できる汎用型のアプローチは存在しないことが、今回の調査でわかった。世界中のチームからの変化し続ける期待に応えるには、企業は人事部門と連携して職場にAIを導入するアプローチをパーソナライズする必要がある」と述べている。