今年で7回目を迎えるJAAA(日本広告業協会)の主催する「JAAA若手大賞(広告業界の若手が選ぶ、コミュニケーション大賞)」。若手ならではのピュアな心とフラットな目線で、「いまの広告業界に提起すべき」内外の新しいコミュニケーション事例を発掘し、業界に投げかけることを目的に生まれた賞です。
審査員を務めるワーキンググループの企画で、10月4日にトークイベント「企画のタネの見つけ方」を開催しました。前半第一部は、前年度第6回JAAA若手大賞受賞者である電通の高橋鴻介さんによるプレゼンテーション、後半の第二部では電通の尾上永晃さんと、博報堂ケトルの畑中翔太さんとのトークセッションを展開。気鋭のクリエイター3名の「企画のタネの見つけ方」をめぐって、大いに盛り上がりました。
審査員を務めるワーキンググループの企画で、10月4日にトークイベント「企画のタネの見つけ方」を開催しました。前半第一部は、前年度第6回JAAA若手大賞受賞者である電通の高橋鴻介さんによるプレゼンテーション、後半の第二部では電通の尾上永晃さんと、博報堂ケトルの畑中翔太さんとのトークセッションを展開。気鋭のクリエイター3名の「企画のタネの見つけ方」をめぐって、大いに盛り上がりました。
【第一部】高橋鴻介さん トークショー
-裏の顔は発明家?
電通の社員として働く傍ら、“発明家”という裏の顔を持ち合わせる高橋さん。「毎日何かひとつ発明すること」を心掛け、2年間で400個以上のアイデアを生み出してきたとか。そんな高橋さんに、昨年本賞の大賞を受賞した「Braille Neue(ブレイル ノイエ)」制作のエピソードや、日々どのようなプロセスを経て企画を生み出しているのかを語っていただきました。
-最も大事にしているのは、個人的な体験、経験、出来事
-「発見」というのはみんなが知らなかったものを掘り起こすこと。そのためには、自分が感じた「?」を自分の言葉で語ってあげること-
高橋さんはそう語る。たしかに、大賞を受賞した「Braille Neue」も、日常のふとした気づきから生まれた「発明」でした。
「新しい点字」を意味する「Braille Neue」という名称の“読める点字”。発明のきっかけは、高橋さんが実際に視覚障害者の施設を訪れたときでした。視覚障害の方に、「点字が読めるようになると、暗闇でも本が読めるよ」と言われ、点字とは視覚障害者のための文字というだけではなく、「文字のアップデート」だと閃き、そこから開発に取り掛かかることになります。
文字のデザインは、実際に視覚障害者の方に読んでもらうことでトライ&エラーを重ね、現在では渋谷区役所のほか様々なエリアに導入され、点字としての役割はもちろん、視覚障害者と晴眼者との架け橋として、コミュニケーションを活性化させることに成功しました。