ポイントおまとめサービスでリアルでの融合をデジタルでも実現
次にJR九州の総合企画本部 相良氏が「JRキューポ」サービスの取り組みを紹介した。立ち上げから3年目になるポイントまとめサービスだ。
インターネット列車予約による「eレールポイント」とクレジットカード「JQ CARD」、ICカード「SUGOCA」で貯まるポイントを統合するというものだ。立ち上げの背景を相良氏は次のように説明する。
「今後デジタル化が進むと、立地の優位性で集客する従来のビジネスモデルだけではやっていけないかもしれないと考えました。鉄道、商業施設、飲食店などリアルでの融合をデジタル上でも実現するには会員の統合が必須だと考えました」。
3つのポイントサービスの統合によって、各サービスを横断した利用状況が可視化できる。それに対して最適なコミュニケーションを図ることで、グループ全体のライフタイムバリューを上げることが狙いだ。
会員起点でのマーケティングを実施するために、会員情報や購買データ、ポイントの利用履歴、メールの開封履歴などを格納するJRキューポDMPを構築した。このDMPとBIツールを連携させてダッシュボード化することにより会員の情報を可視化し、さらにMAツールとの連携により顧客の属性や行動にあわせたコミュニケーションを実施していると相良氏。
お客様向けサービスを行った後のコミュニケーション評価やデータ分析から得た気づきにより、新たな施策につなげていきたいと述べた。