独自のDMPを活用した、メディアのマネタイズ支援の実績
ソーシャルゲームのプラットフォーム「GREE」を運営するグリーグループの一社、Glossomは2016年の設立以来、エージェンシー事業、マーケティングプロダクト事業、メディアレップ事業を手掛けている。Web、アプリを合わせて1万を超すメディアのマネタイズ支援に加え、30社を超えるアドネットワークと連携してきた実績がある。
今回の「Media Business Conference」では、「メディアブランドの事業収益化への挑戦 ~データ活用とサブスクのケースをもとに~」と題する講演を行った。登壇したのは、Glossom 取締役の小室喬志氏と同社 事業戦略部マネージャーの松下達也氏。両名がカンファレンスに参加した動機とは、同社がこれまで蓄積してきたメディアビジネスにおける経験知を、マーケターに共有したいという思いがあったからだという。講演はメディアビジネスにおける2つのテーマを取り上げ、それぞれ小室氏と松下氏がポイントや同社の取り組みを紹介した。
ひとつ目のテーマは、「メディアのマネタイズ」だ。メディアにおける広告マネタイズの方法には大きく分けて、「プログラマティック広告」「純広告」の2種類があるが、それぞれにより収益を高めるためのポイントは異なるという。
まず前者のプログラマティック広告においては、①常に最新のアドテクを導入して成果を検証する、②配信する広告クリエイティブの管理を行ないメディア価値を保つ(純広告とのバランスを保つ)、という2点が不可欠であると小室氏。
一方の純広告においては、①自社のメディアの特性や価値をしっかり把握したうえで、その価値をクライアントにわかりやすく伝える、②獲得したクライアントにリッチなレポートを提供して、アップセルを図ったり、毎月継続して出稿してもらえるように注力する、という2点が重要になると説いた。
続いて松下氏からは2つ目のテーマ「タイアップ広告の価値を高める」に関して、同社の施策について説明があった。
「Glossomではタイアップ広告の価値を高めるデータ運用を行うため、DMP『QUANT』を提供している。『QUANT』は読者・ユーザー・コンテンツ・ライターに関するデータを一元管理でき、国内の様々なメディアがどのように受容されているのかを把握することができるメディア企業向けツール。とりわけ、『読了率を指標としたパフォーマンスの可視化』『コンテンツごとのユーザー属性の特定』『データ分析チームによるリサーチとレポーティング』の3つが強みだと考えている」と述べた。
また実際にタイアップ広告を掲載した後には、そのタイアップ広告が「どのようなユーザーにリーチし、その記事を読んでもらうことでどのような態度変容につながったのか」をレポートし、クライアントや広告主に対しタイアップ広告の効果を報告していると説明した。
「この『タイアップ広告レポート』は、①ユーザー属性、②読了率、③態度変容、の3つを中心にまとめられている。このレポートを活用することでPVやUUだけではない、“リアルな価値”を訴求できる。つまり、PVやUUだけを指標にするとバーティカルメディアなどはニュースメディアやポータルサイトに劣って見えてしまうが、メディアにとって本当に重要な『そのメディアの世界観にあった人や熱いユーザーを集めているメディアである』という価値をクライアントに伝えることができるということ。レポートは、アップセルや継続発注の提案にも活用できると考えている」(松下氏)。
2つのテーマについて語られたところで、小室氏は本講演を総括。
「メディアの価値はPVだけではなく、コンテンツ力だったり熱心な読者による拡散力、あるいはコンテンツを拡散するための運用するノウハウだったりする。メディアは、いろいろなメディア価値を商品として展開でき、それを適切な顧客に対して提供することで、ビジネスの可能性は広がっていく。プログラマティック広告、タイアップ広告を強化するとともに、皆さまのメディアの価値を再定義して、改めてどのような商品が展開できるか、一緒に考えていきたい」(小室氏)。
講演の最後には、Glossomがプログラマティック広告に参入することが発表された。2019年10月に「GREE Header Bidding(グリーヘッダービディング)」をリリースするという。「新たなソリューションを通じて、メディア企業の皆さまのマネタイズをさらに支援したい」と述べ講演を終えた。
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