「チャットコマース×リアル店舗」ジールスが実現する、OMO時代の新たな顧客体験

11月12,13日に開催された、「宣伝会議サミット2019」のテーマは令和時代のアドエクスペリエンス。広告がもたらす体験、その質の向上をマーケティング活動の重要テーマとして見直すべきタイミングが来ているのではないか?そんな問いかけから始まった。本年の宣伝会議サミットでは、カスタマーエクスペリエンスの質を向上するカギとなる、広告を始めとしたマーケティング・コミュニケーションの今日的な進化の在り方を2日にわたり議論をした。

今回、登壇したのは新たなユーザーエクスペリエンスとして「チャットコマース×OMO」を実践した、株式会社Zeals 取締役COO 遠藤竜太氏と、株式会社ヴィエリス 広告部 マネージャー 角田里穂氏の2名。

両名は、「チャットコマース×リアル店舗 キレイモが実践する、OMO時代の新たな顧客体験」というテーマで対談し、進化したアドエクスペリエンスとしてのチャットコマース×OMOを全身脱毛サロン「キレイモ」の店舗で実践した事例を紹介した。

トレンドはECからCCへ

Zeals 取締役COO 遠藤竜太氏

遠藤竜太氏 (以下、遠藤):今日は「OMO時代の新たな顧客体験」をテーマに、「チャットコマース」、「OMO(Online marges Offline)」の最新事例のご紹介、そしてキレイモさんとともに取り組んだ「チャットコマース×リアル店舗」の事例をお伝えしたいと思います。

まず初めに、今日のセッションのメインキーワードとなる「チャットコマース」についてご存知の方がどれくらいいらっしゃるのか知りたいので、ご存知の方はちょっと手を挙げていただいてもよろしいですか?

ありがとうございます。だいたい6割くらいの方がご存知みたいですね。

それでは、改めてチャットコマースについて簡単にご説明させていただきます。チャットコマースとは、LINEやfacebook messenger(メッセージアプリ)上でコミュニケーションを通してモノやサービスを購入する体験のことです。従来のECとの大きな違いとして、チャットコマースでは、コミュニケーションAIを使った接客体験を通して商品を販売することが可能です。例えば保険商品などのこれまでリアルな接客がないと売れなかったものが、実際にネットで売れるようになってきています。

チャットコマースが急速に普及している背景としてまず挙げられるのが、2016年にFacebook,LINEがメッセンジャーのAPIをオープン化し活用できるようになったことです。ポテンシャルの高いチャットアプリ上でのAPIが公開されたので、一気に世界中のプレイヤーが参入していきました。

また、チャットアプリの利用ユーザー数がSNSの利用ユーザー数を急速なスピードで越えていった背景から、現在チャットコマースはSNSマーケティングと同等以上のポテンシャルがあると注目を集めています。

実際に、チャットコマースが最も進んでいる中国のテンセントが運営するチャットアプリ「WeChat」には、すでに800万以上のチャットボットが存在しています。企業の販売チャネルの半数をチャットコマースが占めている例もあることから、『ECからCC(チャットコマース、カンバセーショナルコマース)へ』と言われているほど、チャットコマースは今、マーケティングのトレンドになっています。

チャットコマースが実現すること

遠藤:それでは、チャットコマースを使った事例をいくつかご紹介させていただきます。

まず、NikeではWeChatで世界初のNikeメンバープログラムを立ち上げています。「NikePlusメンバー」として登録すると、メンバーストアで一番人気のある靴や衣装、最新のアイテムの購入が可能。製品を購入できるだけでなく、ほかでは入手できない高級モデルも購入することができます。WeChatのアカウントには「Nike Pass」が組み込まれており、リアル店舗に行くときに認定メンバーのQRコードを提示することで、カスタマイズされた体験を楽しむこともできます。

出典:https://www.digitas.com/en-cn/work/nike-wechat-mini-program

次に、アパレルブランドのH&Mでは、店舗スタッフが行っている接客をチャット上で実現しています。ユーザーは趣味や嗜好をチャット内でヒアリングしてもらい、その後、自身に合ったコーディネートの提案を受けることができます。

チャットコマースサービスを提供している当社では、今年は例年よりさらに多くの企業から声を掛けていただいており、改めて国内外問わずチャットコマースの市場が拡大し続けていることを実感しています。

そんな当社のチャットコマースですが、今回さらなる進化を遂げることに成功しました。どのような進化を遂げたのかご説明する前に本日2つめのキーワードである「OMO」についてご説明させてください。


お問い合わせ
株式会社Zeals
TEL:03-5719-2133
E-mail:info@zeals.co.jp
URL:http://zeals.co.jp/

次ページ 「OMO時代の顧客体験」へ続く

次のページ
1 2
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ