日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会は12月5日、第7回Webグランプリ「企業グランプリ」部門と「Web人」部門の贈賞式を八芳園(東京都港区)で開催した。
Webグランプリは、前身の「企業ウェブ・グランプリ」が「Web クリエーション・アウォード」と統合してリニューアルした賞で、今年で7回目を迎えた。同賞は、優れた功績を残した企業および人物のWebサイトを称えることを趣旨としている。「企業グランプリ部門」と「Web人部門」から成る。
贈賞式ではまず、鈴木信二専務理事が挨拶に登壇。「Webグランプリの開催は今年で7回目。デジタル広告はわずか20年でテレビ広告を追い越すまでに成長しましたが、サービスや広告の寡占、悪意を持ったプレイヤーの参入などあり、まだまだ未熟な市場だと思っている。先日、デジタル広告に関するアドバタイザーズ宣言を発表したが、デジタル広告の生態系をサステナブルに、健全なものにしていくためには、ステークホルダー全員が努力をしていく必要があると思う」と語った。
「企業グランプリ」部門の審査は参加企業による相互審査方式で行われる。今年は60社から213サイトの参加があり、グランプリ受賞サイトと優秀賞受賞サイト合わせて計13サイトが入賞した。
「企業グランプリ」部門では、企業BtoBサイト賞は「FUJITSU JOURNAL」(富士通)、企業BtoCサイト賞は「中部国際空港セントレア」(中部国際空港)、コーポレートサイト賞は「めざしたのはおひつの佇まい」(シャープマーケティングジャパン)がグランプリを受賞した。
「Web人部門」は、広告業界に限らず、人にフォーカスをして関わっている本人を称えるもので、前身となる賞から数えて17回目となる。「Web人部門」では、クラシコムの青木耕平氏がWeb人グランプリを、日本放送協会の蔵重龍氏がWeb人 of the yearを受賞した。
選考委員を務めたシックス・アパート取締役CTO 平田大治氏は、審査講評としてWeb人大賞を受賞したクラシコムの代表取締役の青木氏について、「『北欧、暮らしの道具店』を開設し、オウンドメディアの先駆けでありネットショップを両立しファンを獲得し独自のポジションを築いたこと、ソーシャルメディアの活用など、新しいことへの積極的な挑戦が評価された」と話した。
また、Web人 of the yearに選出された日本放送協会の蔵重龍氏については、「インターネットは負の側面も拡散されやすい中で、信頼性を高めてネットをより良い環境に保つ活動が重要になってきている。クローズアップ現代+で『ネット広告の闇』と題して海賊版サイトやアドグラム、やらせ広告、ソーシャルメディアにおけるインフルエンサーの水増しなど、ネットの広告の不正について番組やWebサイトで分かりやすく解説し、啓蒙活動を行っていたことが評価されての受賞となった」と語った。
受賞サイト・受賞者は次の通り。
【企業BtoBサイト賞】
■グランプリ
FUJITSU JOURNAL
富士通
■優秀賞
デンソー製品・サービスサイト
デンソー
【企業 BtoCサイト賞】
■グランプリ
中部国際空港セントレア
中部国際空港
■優秀賞
キッコーマンのしょうゆ
キッコーマン食品
■優秀賞
キユーピー 商品サイト
キユーピー
【プロモーションサイト賞】
■グランプリ
姫路セントラルパーク自虐サイト ~春~
ジャパンパーク&リゾート
■優秀賞
Buddience 仏像の顔貌を科学する
学校法人奈良大学
■優秀賞
焼きチョコベイク 買わない理由買取りキャンペーンサイト
森永製菓
【コーポレート サイト賞】
■グランプリ
めざしたのはおひつの佇まい
シャープマーケティングジャパン
■優秀賞
キユーピー 企業サイト
キユーピー
■優秀賞
日本紙パルプ商事 コーポレートサイト
日本紙パルプ商事
■優秀賞
JALの旅コミュニティ Discova
日本航空
【浅川賞】
おしえて がんゲノム医療
中外製薬
【審査委員特別貢献賞】
阿部光博氏(サイボウズ株式会社)
石崎貴道氏(クライマークス<参加企業:日本紙パルプ商事>)
鈴木伸弥氏(中部国際空港)
出牛誠氏(ネスレ日本)
柳沢寧之氏(日本紙パルプ商事)
横山亜希子氏(クレディセゾン)
【Web人部門】
■Web人大賞
青木耕平氏(クラシコム)
■Web人 of the year
蔵重 龍氏(日本放送協会)
■Web人賞(氏名50音順)
緒方 恵氏(中川政七商店)
音部大輔氏(クー・マーケティング・カンパニー)
坂井康文氏(サントリーマーケティング&コマース)
西口一希氏(Strategy Partners)
庭山一郎氏(シンフォニーマーケティング)
廣澤 祐氏(花王)
村岡慎太郎氏(ネスレ日本)