生きてると実感させてくれたSNSの存在
ゆうこす:そうなんですよ。インフルエンサーを使ったPR案件をいろいろとお仕事でしている中で、テンプレ化しちゃっているので、もうちょっと面白く、ほかにやり方があるんじゃないかと。インフルエンサーさん自身の声も聞きたいし、一緒になってプランを考えていきたいということで、3カ月の期間限定でクリエイティブディレクターに就任させていただきました。
澤本:僕らもクリエイティブディレクターなんですけど、何か仕事の案件が来て、それに対してクリエイティブディレクターとして出てくるんですか?
ゆうこす:まだそこまでスタートしているわけではないんですけど。社内で私が講演をしたり、私自身も広告の勉強をさせてもらったり。3カ月間という短い期間なので、できるとしても数件の案件なので、これから絞るところですね。絞ってそこから一緒にプランを考えていこうという段階です。
権八:ネットの記事で読んだんだけど、デジタル技術が爆発したこの時代にどういう人が生き残っていけるのかというところで、「知識経済」と「評判経済」と書かれていて。「知識経済」というのはIT系のプログラマーなど、シリコンバレーに代表されるようなそういうところで活躍できるITエリートというか。
「評判経済」はまさにゆうこすさん。あと今で言うと「レンタルなんもしない人」などね。要するに自分で自分をプロデュースして、自分で評判をつくっていく感じがあるじゃないですか。ゆうこすさんは、はっきりと自分のことをブランディングするという言い方してますけど。たとえばアメリカの大学のMBAを取ってるような人やコンサル出身の人がやってるようなことをご自身でね。さっき澤本さんも言ったけど、非常にロジカルに、様々なことを体系化してやってるのが凄いなと。
ゆうこす:え、うれしい。今日は美味しいお酒が飲めそうだな(笑)。ありがとうございます。
権八:社員もいらっしゃると思うけど、いろいろなことを一人で経験しながら、転んだり滑ったりしながら学習してる感じですよね。
ゆうこす:そうです。それはやっぱりSNSがあったのがデカいのかなと。届けたい物があって、それを誰にというのがちゃんとあった上でSNSを使ったら、SNSはリツイート数や、こっちにこれだけ移動しましたというのも、数字で見ることができるので。Twitterをはじめて7、8年間ぐらいずっと毎日365日24時間フルタイムでいろいろなフィードバックが返ってくるのはとんでもないことですよね。「私、生きてる!」と実感するようになったのは、やっぱりSNSのおかげなのかなと思いますね。
でも、全員が全員そうやって人前に立って、民衆を率いる自由の女神のようにしたいと思ってるわけではないと思いますし。私も最初にはじめたのはふわっとした理由だったんですけど。SNSのいいところって、自分が好きなこと、ちょっとしたことを発信してる中で、もしかしたら共通の趣味を持つ人や仕事関係者とつながれるかもしれないというところです。そこからひとつ何か生まれるかもしれない。
あとは自分のストレスの発散だったり、日記代わりじゃないですけど、長年かけてつくる自分のスクラップ帳のようなところがあるじゃないですか。
澤本:それ、ありますね。
ゆうこす:なので、これを仕事につなげようとも思ってなかったとしても、ある程度自分のことを簡潔に分かりやすいプロフィールにすることで、人とつながったり、いい出会いのきっかけになったりとかはするんじゃないかなとは思います。
澤本:確かにそうね。お仕事の依頼って直接DMでくるでしょう?
ゆうこす:たまーに、はい。そうですね。
澤本:僕も意識してなかったんですけど。Twitterのフォロワーに自分がずっと好きだったアーティストがいて、その人が僕のことを書いてくれたりすると、「あ、つながってるんだ!」と思って。直接メッセージを送れるようになって、そこから仲良くなった人が何人かいたので、Twitterがあったから助かった、人脈が広がったということもありますね。
ゆうこす:あとあれですよね。最近若い子は会う前からSNSで検索したり、Twitterやってますか? と聞いて、先にフォローしておくんですよね。そうすることで、相手がどんなことが好きかなどが分かって、最初からもともと会ったことがあるようなテンションでいけるので、“スタートSNS”というところがあってですね。
澤本:なるほど。
ゆうこす:そこでフォロワーにならなくてもいいけど、私はこういう人ですというのが先に提示できたらめちゃくちゃ強いなとは思いますね。
〈END〉後編につづく