AFFECTIVE DESIGNというコンセプトを発信し、人の暮らしに寄り添うデジタルテクノロジーのこれからのあり方を模索する富士通デザイン。同社でデザインの立場から、クライアントの新規事業開発の支援を手がける鈴木偵之氏に話を聞いた。
モノをつくれるのがメーカーの強み
クライアントとの新規事業開発を支援する富士通デザイン デザイナー 鈴木偵之氏。ユーザー観察を基にした感性的なアプローチを得意としてきた。しかし、さまざまな人と関わる中で、ビジネス領域で活躍する人の考えるフレームを知りたいと考え、マーケティング実践講座 ストラテジックプランニング専門コースの受講を決めた。
講座では、メーカーのデザイナーである自分たちの強みに気づくことができたと話す。
「広告業界は、『認知をさせる』から『課題解決型』にシフトしているように感じています。メーカーは確かに認知を広めるのは苦手ですが、お客さんが困っているものを解決するためのモノづくりを長らくやってきました。『ビジネスの上流から最終的なモノ、システムをつくるところまで一貫して関われる』ことは、近年競合になり始めているコンサルティングや広告代理店と差別化できるポイントだと思います」。
実際に、最近受注が決まった大型の案件でも、デザイン的な発想だけではなく、最終的に事業となる製品やサービスをつくれるところが評価された。また、鈴木氏は、ストラテジックプランナーやマーケターと話すときのポイントもつかめたという。
「デザイナーと考えていることは同じでも、そこに至るまでのアプローチが違うことが分かりました。彼らは、セオリーやフレームに沿って考え、それを積み上げるのに対し、デザイナーはアイデアから逆算して考える人が多い。相手に合わせて、少し話し方を変えるだけで伝わりやすくなると感じました」。
今後は企業の新ビジネスを牽引できるデザイナーを目指していきたいと鈴木氏。
「コミュニケーション領域ではそれをクリエイティブディレクターと呼びますが、ビジネス領域ではまだ名前がついていません。その名前を自分たちがつくっていければと思います」。
「マーケティング実践講座 ストラテジックプランニング専門コース」でした
昨今、ストラテジックプランナーは、幅広く細かいプランニングを「コアアイデア」型で行い、全体の戦略と、多岐にわたる打ち手の実行をまとめてることが求められています。「マーケティング実践講座 ストラテジックプランニング専門コース」では、共通言語がないプレイヤーからもアイデアを引き出し、プレゼンの勝ち筋をつくるためのノウハウを学びます。
<次回の開催日程>
講義日程:2月25日(火)
開講回数:全12回
講義会場:東京・南青山
受講定員:40名
株式会社宣伝会議 教育事業部
E-mail:info-educ@sendenkaigi.co.jp