ブランドのコミュニケーションに影響を与えるテック5選 —「CES2020」レポート⑤(玉井博久)

5. ブロックチェーンスマホ

シンガポールのスタートアップが展示していたのが、世界初のブロックチェーン対応のスマホ。1台で、これまでのスマホとなんら変わらないモードと、ブロックチェーンモードとを簡単に切り替えることができ、ブロックチェーンモードで使用すると電話やWeb利用の履歴データを保護することができます。個人情報データ管理は、昨年から非常にホットなトピックです。

このようなデバイスが出てきたということは、今後ユーザ自身が個人データを保護できる機会を提供していくことが求められるようになっていくのかもしれません。これまではブランド側が用意した規約に同意すればサービスを提供、同意しなければ退出といった、一方的なサービス提供のあり方でしたが、それでは納得しない生活者が増えてくるのかもしれません。

左が通常モード。スワイプすると右側の画面になり、ブロックチェーンモードになる。ユーザはどちらのモードで使用するかを都度、決めることができる。

以上、今年のCESでそこまで大きく取り上げられていないものの、今後ブランドのコミュニケーションに影響を与えるだろうテックを5つ紹介させていただきました。

玉井博久

広告会社側(リクルートとTUGBOAT)のクリエイティブと、広告主側(グリコ)のブランド構築の両方の経験を生かして、デジタルを活用したマーケティングイノベーションをプロデュースし、カンヌライオンズなど受賞多数。現在グローバルブランドPockyの全世界の広告を統括し、売上に貢献。またシンガポールに駐在し、ASEANのECビジネスを立ち上げる。著書『宣伝担当者バイブル(宣伝会議発刊)』は若手マーケター・宣伝部員・広告会社社員に好評。

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