全日本広告連盟は、第8回「全広連日本宣伝賞」の各受賞者を発表した。
2019年12月に開催した第8回「全広連日本宣伝賞」選考委員会の結果、本年度は、「松下賞」を上原明氏(大正製薬ホールディングス代表取締役社長、大正製薬取締役会長)、「正力賞」を糸井重里氏(「ほぼ日刊イトイ新聞」主宰、ほぼ日代表取締役社長)、「吉田賞」を高田坦史氏(ACC理事長)、「山名賞」を佐藤可士和氏(クリエイティブディレクター)に、それぞれ贈賞することを決定した。
各賞の受賞理由は、次の通り。
「松下賞」を受賞した上原明氏は長年にわたり「リポビタンD」等、数多くのブランドに対する継続的で戦略的な広告展開により広告界を牽引。
2001年より18年間の長きに渡り、ラグビー日本代表のオフィシャルスポンサーとしてサポートを続け、日本ラグビーの発展に大きく貢献し、ラグビーワールドカップ2019™日本大会の大成功につながった。
企業とスポーツの関わり合いのあり方を示す事によりラグビーを国民的スポーツに押し上げ、新たなマーケティングコンテンツを確立した。
「正力賞」を受賞した糸井重里氏は、コピーライターとして一世を風靡。エッセイ執筆、作詞、ゲーム制作など幅広いジャンルでも活躍し、1998年ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を開設。
以降、バラエティ豊かなオリジナルコンテンツで人々が集う「場」をつくり続け、「ほぼ日手帳」をはじめとする生活関連商品の開発販売や、犬や猫とひとが親しくなるSNSアプリ「ドコノコ」、買い物を中心としたイベント「生活のたのしみ展」の開催、古典をテーマとする「ほぼ日の学校」開校などさまざまに活動を広げている。
2017年「ほぼ日」を上場、 2019年には売上54億円に達した。クリエイターとしての強みを存分に生かし、 コンテンツ分野に多大な影響を与えている。
「吉田賞」を受賞した高田坦史氏は長年に渡り、TOYOTAグループの広告コミュニケーション活動を牽引。
2013年からはACCの理事長として、アワードの名称変更や顕彰分野の拡大を主導し、「CMを中心とした広告領域のプロフェッショナル」の集う団体から、「クリエイティビティを駆使して、経営、事業全体の課題を解決するプロフェッショナル」の集う団体への改革を進めた。
広告を取り巻く環境の変化に柔軟に対応し、広告界全体の発展に寄与している。
「山名賞」を受賞した佐藤可士和氏は、ユニクロのグローバルブランド戦略、セブン-イレブン・ジャパンのブランディングプロジェクト、国立新美術館のシンボルマークデザインなど、多くのブランドをコンセプト構築からコミュニケーション計画の設計、ビジュアル開発、デザイン戦略コンサルティングまで強力なクリエイティビティでトータルプロデュースすることによって、ブランドの価値向上に大きく寄与。
近年は文化庁文化交流使として日本の優れた文化、伝統、技術、コンテンツ、地場産業などを海外に広く発信する等、幅広い分野で活躍している。
本賞は、広告主(「松下賞」)、媒体社その他のメディア関係会社及びイベントその他のコンテンツのプロデューサー(「正力賞」)、広告関連会社(「吉田賞」)、クリエーター(「山名賞」)それぞれの立場から、広告の社会的使命の促進に係る広告界の向上・発展に尽くし寄与したもの(個人)を、年1回顕彰している。
各賞は、5月21日開催の「第68回全日本広告連盟ふくしま大会」(郡山市「ビッグパレットふくしま」)式典内で贈賞を行う。