AOKIは1月23日、都内で会見を開き、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の日本選手団公式服装のデザインを発表した。オリンピック・パラリンピックで同一デザインが採用されるのは今回の東京大会が初めて。
今回発表された服装は、2020年7月24日の開会式用、また結団式などの式典用の2種類。
「ニッポンを纏う」というデザインコンセプトのもと、色柄、素材の随所に日本らしさが取り入れられた。「東京2020大会の価値の発信」「歴史と伝統の継承」「国民との一体感」を表現し、オリンピック・パラリンピックともに「共生」という共通のテーマで製作したという。
組織委の森喜朗会長は「選手の皆さんが開会式で堂々と行進する姿が楽しみ。“共生社会”の象徴のような服装になった」とコメントを寄せた。
服装はすべてパーソナルオーダーで、選手一人ひとりの体型や好みに合わせて製作する。男性用はノータック、ワンタック、女性用はパンツ、キュロットから選択できる。
会場にはゲストとしてアスリート6人が開会式用の公式服装に身を包み登壇。競泳の瀬戸大也選手は「ストレッチが効いていて自分の体にフィットしている。かっこいいスーツに仕上げてくれた」、馬術の黒木茜選手は「白いジャケットが涼しげで、今日ずっと座っていてもシワが気にならないのには驚いた。自国開催にふさわしいこのユニフォームを着れるように、代表を勝ち取りたい」とそれぞれ感想を語った。
また、パラ・アーチェリーの上山友裕選手は「車椅子に座っているとタイヤで袖が汚れたり、巻き込んでしまったりすることがある。採寸の際に短めにしてもらう要望を聞き入れてもらった」、パラ・陸上競技の前川楓選手も「キュロットの丈はちらっと義足が見えるところも気に入っています」と話すなど、パラアスリートならではのこだわりにも応じた。
開会式用公式服装は日の丸カラー
開会式用は白のジャケットに赤のボトムで、日の丸がイメージされるデザイン。ジャケットには日本古来の伝統柄である「工字繋ぎ」がプリントされている。素材は、優れたストレッチ性と通気性を併せ持った素材を使用し夏でも快適に着用できるようにこだわった。
シャツにも赤ストライプを入れるなど、日本らしさを散りばめている。
通気性の良い麻100%使用
式典用は紺と白の2色がメイン。ジャケットの素材には、100%麻を使用。ニット地に編み上げ、可動性と通気性を高めた。ネクタイ・スカーフは、縁起が良いとされる「七宝柄」をはじめ、「うろこ柄」「縞柄」など、日本の伝統柄が施された。