※本記事は株式会社マスメディアンの『advanced by massmedian』に掲載された記事を表示しています。
「一人ひとりの個性が重要」
2013年に米・シリコンバレーでWomen’s Startup Labを創業し、女性起業家の育成プログラムをスタートさせた堀江さん。ハヤカワさんが、「実際、なにをすれば起業家精神が育っていくのでしょうか?」と問うと、「自分が“こうあるべき”と信じていることや、“当たり前”と思っていることをまず壊していくことが、最初に必要」と答えます。
なぜなら、パソコンのアップデートと同じように「現在の(自分の)思考回路が“古い”ということを認めないと、新しいものは入ってこない。現在持っている“こうあるべき”という考えを書き出し、それによって、いかにスローダウンしているかを理解して取り除かないと、新しいことを考えようと思っても全然できないから」。
さらに、これからの時代は、「一人ひとりの個性がすごく重要になってくる」と続けます。だからこそ、「10人に同じようなことをさせるのではなく、各々が持っている個性や感性を出していってこそ、イノベーティブなアイデアが生まれる。Human doing(なにをするべきか/行動)ばかりを散々教えられてきたけど、一人ひとりがHuman being(どうありたいか/心の在り方)をより前に出して、リーダーとして決断していく。それを自分のプロフェッショナルのコア(中核)として、イノベーションをつくり上げていく」ことが起業家やビジネスリーダーに必要だと語ります。
起業家精神で重要なのは……
堀江さんの育成プログラムを受講した人からは「プロダクティビティ(生産性)が倍になりながらも頑張る量が減った」「楽になった」「決断が早く、自信を持ってできるようになった」といった声が届いているそう。
さらに、「今までは周りの目を気にしてばかりで、“○○であるべき”と動いていた人が、自分の持っている“感性”と“やりたいこと”をベースに決断をし始めると、人を説得する力もすごく出てくるんです。今まで以上に、言ったことがスムーズに動くようになったり、周りがついてくるようになったり、成果が大きくなったと皆さん仰ってくれています」と胸を張ります。
また、「今の会社では、できないことや動かないことが多いので、起業家になる」といった声をよく耳にするそう。そんなとき堀江さんは必ず「起業家はやめたほうがいい」と止めるのだとか。
その意図について、「それでもやりたいと思ってこそ、本当の起業家。(多くの人が)“起業したら自由になれるんじゃないか”と思うけれど、実際はそうじゃない。まず起業家精神というのは『駄目』と言われるなかでも、突き進むことが一番重要」と断言します。
日本人であることの強みとは?
堀江さんは、今後について「会社としては、チャンスを掴める場をどんどんつくってあげたい。あとは精神面ですね。“自分だからできるんじゃないか”とか、“こんな自分でもチャレンジしたい”と思わせるような社会とか、周りのサポートがもっとあっても良いのではないか」と語ります。
アメリカで長く生活している堀江さんに、ハヤカワさんは“日本人であることの強み”を問います。すると「私が感じているのは、日本人は世界から信頼されていますよね。それをベースにどんどんビジネスを積み上げられるだけの才能と知性もある。あとは行動力。恐れずにどんどん行動して結果を出していけばいい。もっと自信を持って暴れていいと思う」と期待を込めます。
近年、中国やインドの企業が急成長を見せているだけに「自分のなか(から湧き出る)『これがしたい!』から行動し、(それを実行したことで)より個性がつき、(経験するからこそ)技術がついていく、ということをどんどん極めていかないと。日本人は気持ち的に“戦う”ところが弱いので、もっと自分を主張していかないと」と話していました。
次回2月1日(土)の放送は、アーティストで、東京藝術大学美術学部デザイン科准教授でもあるSputniko!(スプツニ子!)さんをゲストに迎えてお届けします。どうぞお楽しみに!
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<番組概要>
番組名:マスメディアン 妄想の泉
放送日時:毎週土曜 24:30~25:00
パーソナリティ:ハヤカワ五味
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/mousou/
番組Twitter: @mousou_tfm
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