2025年国際博覧会(大阪・関西万博)の運営主体「日本国際博覧会協会」は1月31日、SDGs共創事業「TEAM EXPO」プロジェクトの設立を発表。共創を生み出すための3つの事業領域「発掘・育成」「支援」「情報発信」で事業を展開している7社と、包括連携協定を締結した。7社はプロジェクトパートナーとして、プレイヤー(社会起業家やベンチャー企業、自治体・研究機関・NPOなど)とともに社会課題の解決に取り組む。
大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、Science InnovationとSocial Innovationを推進している。前者に関しては「未来社会の実験場(People’s Living Lab)」の具体化に向けた「PLL促進事業」が動いている。今回の「TEAM EXPO」は後者を実現させるためのプロジェクトだ。
本プロジェクトを通して協会が描くのは「SDGs甲子園構想」。万博会場で優れた事業や社会起業家の取り組みをプレゼンし、テーマごとに「BEST PRACTICES」として表彰する制度も設ける予定。事務総長の石毛博行氏は「世界中の優れた社会起業家や、様々なセクターが集う場にしたい。ノウハウやネットワークを共有することで、共創を促進していきます」と展望を述べた。
プロジェクトパートナーは、ネクストコモンズラボ、ボーダレス・ジャパン、ミュージックセキュリティーズ、マクアケ、NewsPicks Studios、リンクアンドモチベーション、地域魅力化プラットフォームの7社。今後も国内外で提携先を拡大していく計画だ。
社会起業家の活動・成長を伝えるとともに、コミュニティづくりを目指すNewsPicks Studiosの佐々木紀彦CEOは、「SDGsをもっとおもしろく、万博をもっとおもしろく、世界に発信していきたい」とコメント。大学生を対象にした共創リーダー人材育成プロジェクトを実施するリンクアンドモチベーションの橿原洋平氏は「イキイキと輝いて頼もしい日本の若者を輩出したい」と話した。
2月1日発売の月刊『広報会議』3月号の巻頭特集は「地域×SDGs 社会課題に挑む」。「SDGs未来都市」などを推進している内閣府地方創生推進事務局の遠藤健太郎氏のインタビューなど掲載。ほかにも、ケーススタディとして横浜市、北九州市、静岡市、北海道下川町などの事例を収録している。
月刊『広報会議』3月号は、全国の書店・Amazonなどで2月1日より販売。Amazonでは、すでに予約を受け付けている。
【巻頭特集】
企業との連携が不可欠に
地域×SDGs 社会課題に挑む
REPORT
2024年、SDGs未来都市は210都市へ
国は企業と自治体との連携に注力
遠藤健太郎(内閣府 地方創生推進事務局 参事官)
OPINION➀ 自治体の視点
17ゴールを網羅的に取り入れ
持続可能な地域をデザインする
筧 裕介(issue+design代表理事)
OPINION2 企業の視点
企業は市民・行政との連携で
地域のSDGs達成を後押し
川北秀人(NPO法人IIHOE代表)
CASE STUDY➀ 横浜市
デザインセンターで官民連携
大都市型の成功モデルをつくる
CASE STUDY2 北九州市
産官学民が連携したプロジェクトで
ブランド向上と世界発信を狙う
CASE STUDY3 静岡市
ファッションショーで若者を巻き込み
市民認知度を2%から36%に
CASE STUDY4 北海道下川町
町民のSDGs認知度95%
移住したくなる町のブランド力
COLUMN
SDGsをベースにした広報戦略で
市民への発信力を強化
大津市企業局
DATA
「地域版SDGs調査」を初公表
先進県に厳しい評価も
田中章雄(ブランド総合研究所 代表取締役)
特別企画 資料編
企業の広報・PR活動
2020年の課題と戦略