訪日・EC・現地販売をワンストップで 支援中国市場攻略のプロ集団「Dentsu CXC」

人口減少により日本市場が縮小しつつある中で、年々増加する訪日中国人や成長を続ける中国国内市場の波を捉えられれば企業にとって大きなチャンスとなる。2019年に発足した「Dentsu China Xover Center」が、来たる2020年とそれ以降を見据えた中国ビジネスの成功のポイントを解説するセミナーを開催した。

カンファレンス内では、日本・中国クロスオーバー消費行動モデル概念「SSSフレーム」が発表に。来場者の多くがスライドを撮影するなど注目度が高かった。

旅マエ、旅ナカ、旅アトを捉える 購買心理プロセス「SSSフレーム」

第1部は、電通 執行役員の山岸紀寛氏と吉田寿哉氏が登壇。訪日・越境において、ポスト2020以降まで中国が日本の成長エンジンになり得るとした。

また2019年6月に発足した電通のグループ横断組織「DentsuChina Xover Center(略称『DentsuCXC』)」(デンツウ シー・バイ・シー)」を紹介。“爆買い”から“選別買い”へと消費傾向が変わる中、これからの成功要因は訪日、越境EC、現地販売が三位一体となってループすること。そのために日中の市場を知り尽くした電通のプロ集団が“クロスオーバー”な発想でマーケティング課題の最適解を、ワンストップで提供していくと話した。

第2部は同社の坂東豊弘氏が登壇し、電通の中国随一のケイパビリティが生かされていると話したのち、北京電通の崔光氏が登壇。破片化した情報接点と多様化するニーズに合ったコンテンツを設計し、リアルタイムで最適化していくためのテクノロジーと個人最適化が重要と指摘。

第3部では電通 顧頴氏、上海電通の伊藤洋氏、上海Ampliの岩田正樹氏が登壇。電通独自の定量・定性調査データと、アリババなど現地のプラットフォーマーとの提携により得られた行動データを掛け合わせることで、中国人消費者を深く理解ができ、広告プランニングまで担えるチームもあると説明した。

第4部では電通の武藤隆史、高橋邦之氏、李海玉氏、バイドゥの國井雅史氏が登壇し、日本・中国クロスオーバー消費行動モデル概念「SSSフレーム」を解説した。旅マエ、旅ナカ、旅アトの各段階で、共感(Sympathize)、驚感(Surprise)、共有(Share)という心理変容とそれらにより喚起される行動を概念化したモデルで、この日に初披露となった。

第5部では、電通椋木敦氏と若林宏保氏、Trip.comの石川美奈氏により両社の戦略的業務提携により、2020からスタートする訪日中国人富裕層に向けたプレミアムな地方旅行体験を提供するオリジナルサービスの紹介や、Supershipの小林賢太朗氏とラオックスの矢野直哉氏により、旅マエ・旅ナカ横断での小売りの現場における訪日施策を紹介。

第7部では、電通 武藤隆史氏、張瞳氏に加え、俳優でShort ShortsFilm Festival&ASIA 代表 別所哲也氏、中国No.1日本人クリエーターの山下智博氏によって、アニメ、ドラマ、バラエティ、ショートフィルムを活用した、日本・中国クロスオーバーのコンテンツソリューションを発表した。

最後は、越境EC・中国内ECに関して、電通の水野潤二氏、DANChinaの長谷川陽一氏、同社が戦略的業務提携を結ぶ中国有力EC運営会社LeqeeからCEOの劉威氏と銭江峰氏が登壇。中国ECのポテンシャルの高さに加え、所得水準と情報環境が向上する三級・四級都市に注目が集まっていることや、両社が連携したブランドコマースと具体的な成果事例が説明された。



お問い合わせ
株式会社電通 DentsuCXC
E-mail:dentsucxc@dentsu.co.jp
URL:https://cxc-dentsu.com/

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