作曲:東郷清丸
歌:さとうもか
M:♪~
どうしてダメなの?“メガネダメ”とか言われてもあぁ見えにくいし、仕事しづらい!どうしてダメなの?暗く見えるなんて言うけどさ、そんなの愛想の問題じゃん。
どうしてダメなの?みんなに合わせていつも同じ私らしいってなんだっけ?どうしてダメなの?職場に合わせて我慢ばっかりはぁ~なんだかもうやってらんない。
どうして どうして どうして どうしてダメなの?自分らしく好きにしたってイイじゃん今日はメガネかけてさ、笑顔で過ごそうよ。
そしたらなんだか毎日がもっと楽しくなったりして。
本ムービーは、JINSのYouTubeチャンネルで見ることができます。
絵コンテ
メガネを「やる気スイッチ」として表現
カフェで、遊園地で、大学で、デパートで「どうしてダメなの?」と不満げに歌う女性たち。彼女たちが不満に感じているのは、「メガネをかけられない」ことだ。
「表情が暗く見える」という理由で禁止されたり、周りの友だちや職場の環境に合わせてしまったり、メガネがかけられない理由はそれぞれだ。そんな彼女たちが「自分らしく好きにしたっていいじゃん」と宣言、自分らしいメガネを手にする。すると、彼女たちの表情にはたちまち笑顔が戻る。リズミカルな歌に乗せてアイウエアブランド JINSのシネアドを企画、演出してくれたのは、ティー・ワイ・オー SPARK の南百合子さんだ。
ストーリーのベースになったのは、昨年話題になった「女性のメガネ着用禁止」のニュースだ。見た目の問題から、商業施設などで接客対応する女性にメガネ着用を禁じる企業があるという。「オリエンの際に、女性にだけメガネを禁止するのはおかしいから、JINSとしても何かアクションをしたいというお話をいただきました」。
こうした問題に気づいてもらいながらも、働く女性たちを応援するために、どのようなメッセージにするべきか。それを考える中で生まれたのが「自分らしくいこう」というキャッチフレーズと、「女性たちが軽やかに、かわいく文句を言う」シチュエーションだ。
「ともすれば重くなりがちなテーマ。でも明るく、かわいく、おしゃれにメッセージすることはJINSというブランドのトーンにも合っているし、女性の共感も得られるのではないかと思いました」。
歌は企画当初から構想し、南さんが歌詞を書いた。
「セリフでストレートに文句を言うときの重々しさは、歌で軽減できると思いました。音楽プロデューサーには前半はラップのように早口で文句をたたみかけて、後半を軽やかな曲調にしたいと相談しました」。
このリクエストに応えて曲をつくったのは、東郷清丸さん。かわいい中に、どこかだるさの残るさとうもかさんの歌声が曲にピタリとはまり、南さんがイメージした通りキャッチーな音楽に仕上がった。
撮影は音楽を流しながらのリップシンクで、それぞれにだるさや不満げな表情を出してもらうよう演出した。「それぞれのキャラクターの“どうしてダメなの?”というポーズは、スタッフも含めてみんなで色々なポーズを試しました」。このストーリーの中で、南さんは商品であるメガネを「女性にとってのやる気スイッチ」として表現。
それぞれが自分の好きなメガネをかけることによって、映像は前半のだるいトーンから明るいトーンへと一気に変わっていく。
「メイクをするとやる気が出るように、メガネをかけることで自分をちょっと変身させることができたり、自分の仕事や生活に元気が出たり、そんな象徴として描けたらと思いました」。
また、南さんが全体を通してこだわったのは「一人ひとりの女性のシーンが1枚絵になる」ようにグラフィカルに表現することだ。カフェや部屋の小物、登場人物の衣装など、強めの色を選び、全体を通してカラフルなトーンに。また、撮影はフォトグラファー森恒河さんにお願いし、グラフィカルなイメージに仕上げている。
「今回は映画館で上映することが前提としてあったので、引き絵から始めて全体を見せるなど、映画のような始まり方を意識しました」という南さん、実は本作がディレクターとして4本目の演出作となる。
「自由度が高かったため、普段の仕事よりも自分らしさを出すことができたと思います。映画館で見ていただいた方の反応が楽しみです」。
過去作品
- 企画・演出
- 南百合子
- PR
- 多田羅雄大
- PM
- 菅原史哉、野際伸任
- 撮影
- 森恒河
- 照明
- 高野耕平
- 美術
- 大里亮
- ST
- 千葉絢子
- HM
- 佐竹静香
- 音楽
- 小嶋翔太
- CAS
- 桑田慧
- 編集+アニメーション
- 斎藤亮太郎、菊地梓
- コンポジット
- 山﨑恒太朗
- カラリスト
- 平田藍
- ミキサー
- 村田雄司
南 百合子(みなみ・ゆりこ)ティー・ワイ・オー SPARK ディレクター。
1990年大阪生まれ。関西大学法学部卒業後、商社に勤めている時にものづくりに興味を持ち、専門学校でグラフィックデザインを学ぶ。2018年ティー・ワイ・オー入社。2019年よりクリエイティブ部門「SPARK」所属。テレビCMやWebムービーなどのプランニング、ディレクションを手がける。グラフィカルな映像やシネマートーンを得意とする。