【前回コラム】「気づけば社内から総スカン!? ブランド実務者が“孤立する”理由」はこちら
ついに本題! 33年かかって、たどりついたブランドの定義
連載もついに6回目。今回はいよいよ「実務者が33年かかって、たどりついたブランドの定義」について解説します。
ちなみに、この定義は実務者である私がたどりついた、実務者による実務者のためのブランドの定義です。
繰り返しになりますが、この定義は“本来ブランドという言葉を使うべき”でないものにはあてはまりません。第2回のコラムでさんざん書きましたが、「ブランド」という言葉は乱用されすぎているので、世の中で今「ブランド」という単語が使われているすべての場合にあてはまる定義など、ありえないとも思います。
乱用で一番多い、そもそも単に商品や企業のことをブランドと呼んでいる場合は、“かっこいいからブランドという言葉を使っている”だけなので、さっさと企業・商品・サービスという言葉に置き換えてください。
いいですね。
いや、ダメです。
こちらも第5回のコラムで言及しました。
コラムを読んだだけで、わかったつもりにならないでください。
なぜなら今、「ブランド」という言葉を使っているけれど、“かっこいいから使っている”かどうかは、自覚していないはずです。その見分け方がわからなければ、置き換えるべきか否かもわからないはずですので、ここに書かれたことを鵜のみにするのではなく、まず自分の頭でで考えることが大切です。
素直で、人に言われたことをすぐに信じてしまう性格は人としては素晴らしいかもしれませんが、お仕事の場においては多少性格がひん曲がっていたほうが、学びが速い。お仕事の時だけでいいので、物事を疑ってかかることをお勧めします。
ここまで前提をお伝えしたところで、私が考える、“見分け方”を紹介したいと思います。その方法は極めてシンプルです。「ブランド」という言葉がでてきたら、「企業」とか「商品」に置き換えてみましょう。「私たちのブランドの今後を検討しましょう」という課題があった場合、それが商品についてであれば「私たちの商品の今後を検討しましょう」に単語を置き換えるのです。
それで、特に違和感なければ、“かっこいいから”使っているのです。
なんとはなしに、もやもやするとか違和感があるということであれば、ブランドという言葉を使うのが適切な可能性もあります。そして、今回の本題である「ブランドの定義」は、このもやもやするブランドという言葉の定義について解説していきたいと考えています。