スタートトゥデイの前澤友作は応募者約403万人の中からランダムに選ばれた当選者1000名に対し、現金100万円を配布する「ベーシックインカム社会実験調査」を4月から開始すると発表した。
新型コロナウイルスの世界的感染拡大で混乱が続く中、行動、状態、価値観など、100万円が人々に与える”きっかけや影響”を把握する目的がある。
— ベーシックインカムとは、すべての国民に対し、生活に最低限必要なお金を定期的に給付する制度。世帯ごとではなく、個人単位で支給されるのが特徴だ。
今回の調査では、100万円支払いパターンを「⑴4月に一括支給」「⑵10月に一括支給」「⑶1年間分割支給」3つに分割し、当選者はランダムで割り振られる。
実際に手元にある「現金」と、現金が確実に手に入るという「情報」のどちらが人々の意思決定や行動に影響を与えるのかを明らかにし、実際のベーシックインカム運用制度設計に活用する。
そのため当選者には、約1年間に渡り、合計17回のアンケート行い、環境や考え方の変化や、生活における満足度について調査する。
実験や調査結果は「前澤お年玉 運営事務局」が主体となり随時Web上で公表。最終的には学術研究者監修のもと、「前澤お年玉社会実験2020最終報告書」として公表する。
さらに経済学、社会学、心理学などの観点から学術的に分析し、「学術論文」も執筆する予定だ。
研究者には宇南山卓教授(一橋大学経済研究所)、井上智洋准教授(駒澤大学経済学部)をはじめとする研究者に協力を依頼。
この実験に対し、前澤氏は「この社会実験が私たちの未来を考える何かのきっかけとなれば幸甚です。」とコメントしている。