電通は4月27日、全国10代から70代の男女1400人を対象に実施した第3回「SDGsに関する生活者調査」の結果を発表した。「SDGs」という言葉の認知率は全体の29.1%となり、第2回から13.1ポイント上昇。特に男性10代では26.2ポイント増加して55.1%、女性20代では22.4ポイント増加して31.7%など、若年層における急激な認知の高まりがみられた。
調査においては、SDGsの実践に関連する生活行動を8つ提示。「エシカル消費」「ミニマリスト」「シェアリングエコノミー」「アップサイクル」「サーキュラーエコノミー」「脱プラ」「ESG投資」「ソーシャルグッド」のうち、認知率・共感率・実践意向率いずれも「脱プラ」がトップとなった。
また、SDGsをはじめとする国連の掲げる目標の達成に向けて活動を推進するグローバル・コンパクトの「産業別SDGsの手引き」の産業区分に基づき、それぞれの産業に関連するキーワードを48項目提示。社会と個人それぞれの視点で「この先増えるだろうと思うもの」の回答を得た。
社会的に増えそうなものは、「エコバッグ」(48.2%)、「自動運転」(47.9%)、「在宅ワーク」(40.3%)、「電子カルテ」(39.1%)、「副業」(37.3%)などが上位に。個人的に「この先、増えた方がいいと思うもの」のトップは「エコバッグ」(45.9%)、「売れ残りなどの訳あり商品のお店」(34.6%)、「在宅ワーク」(33.1%)、「ゴミ再利用」(32.9%)、「予防医療」(30.6%)の順となった
さらに、「SDGs」という言葉の認知率を職業別に比較すると、「学生」(45.1%)が最多という結果に。認知者のうち約4割の情報源が「学校の授業」だと考えられる。
調査結果について、国連グローバル・コミュニケーション局 持続可能な開発担当チーフ マルチナ・ドンロン氏は、「40%以上もの学生がSDGsを認知してくれているということは、日本の学校カリキュラムにSDGsが大きく反映されていることを意味しているものと思われます。若い世代の人々は私たちにとって重要なステークホルダーですので、日本の例にならい、ほかの国でも学校でSDGsについて教えてくれるようになることを期待しています」とコメントを寄せている。
第1回「SDGsに関する生活者調査」の記事はこちら