5月12日、インターパブリック・グループ(IPG)傘下のメディアマーケティングテクノロジーユニットであるKinessoは新たなソリューション「Matterkind(マターカインド)」のリリースを発表した。
「Matterkind」はアドレッサブル・メディア・ アクティベーションソリューションでAIを搭載した広告配信最適化エンジンにより、広告枠やチャネルを横断した、ターゲットオーディエンス基点の広告配信を実現するという。
またKinessoではIPGにおいてデータ管理事業を運用するAcxiom(アクシオム)とも連携。クライアント企業が持つ顧客情報とAcxiomが収集したデータを活用することで、ブランドと消費者をより的確に結び付ける支援をしていきたいとしている。
新ソリューションをリリースした背景には海外、とりわけ米国市場においては多くのテレビがデジタルテレビに、屋外広告においてもDOOHとしてデジタル化をしていることがあるという。これによりトラディショナルなメディアにも、高度なデジタル広告のターゲティングや配信、トラッキングを支える技術が転用されるようになったが、商習慣はデジタル広告とは異なったまま。使用されている技術は共通であるにも関わらず、メディアの扱い方については、メディア別にサイロ化してしまう状況があった。
今回、KinessoではAcxiomのデータを傘下におくことで、デジタル広告だけでなくトラディショナルメディアにおいても、共有のユーザーセグメントを使い、メディア横断でターゲティングしたユーザーに広告の配信を行い、成果をトラッキングできるようになるという。
キネッソジャパン マネージング・ディレクターの伊東裕揮氏「日本市場において、今日ほどデータやチャネルレスアプローチの動きが加速化しているタイミングはない。デジタル広告だけではなく、従来のトラディショナルメディアも急速にアドレッサブルなメディアへと進化が進んでいる」と今回のソリューションの可能性についてコメントしている。
Kinessoはアドテクノロジー、マーケティングテクノロジーに強みを持つ企業。日本においては2019年10月にメディアブランズオーディエンスプラットフォームジャパンからキネッソジャパンに社名を変更し、活動をしている。