JAAA、「緊急事態宣言」解除後も広告制作での3密回避を改めて強調

日本広告業協会(JAAA)は5月26日、「新型コロナウイルス『緊急事態宣言』解除後の安全な広告制作について」を発表した。

同協会は緊急事態宣言発令直後の4月8日には「ガイドライン」を発表。広告制作の現場において、多数の人間が集まり⾧時間にわたる「3密」の環境を作り出すのを防ぎ、制作業務従事者の感染リスクを高めないための指針を作成して、日本アドバタイザーズ協会にも伝えていた。今回改めて、緊急事態宣言解除後も、3密(密集、密接、密閉)の環境をつくらないようにすることが、広告活動を継続するにあたっても重要であると示している。

現在広告界では、オーディション・打ち合わせや撮影・編集などのリモートでの実施も増え、新たな制作方法を模索中だ。

「広告会社としても、協力会社とともに新しい技術や新手法等を検討し、クリエイティビティを駆使して様々な工夫を発揮することで、広告主のコミュニケーション活動を支援していかなければなりません。生活者はもう以前の生活様式には戻らず、『新しい生活様式』を作り上げると想定されます。制作現場の安全を確保しつつ、適切な広告コミュニケーション活動を継続することは、生活者が広告で笑顔を取り戻すための大きな一助となり、我々広告に関わる者すべての社会的責務と考えます」と述べている。

4月8日発表のガイドライン

■主題

ガイドラインに基づき、広告制作関連業務の再計画(企画変更、納品時期の延期含)および推進体制の検討依頼

■目的

(1) 広告主様および広告会社担当社員の健康保全に資する労働環境の構築
(2) 制作会社、芸能・モデル事務所の業務従事者や所属演者、関連スタッフの健康保全に資する労働環境の構築
(3) 感染拡大防止という社会的責任を果たす

■新型コロナウイルス感染拡大期における安全な広告制作ガイドライン

A:緊急事態宣言発令期
(1) 撮影を伴うものは延期を基本とする。

B:緊急事態宣言発令期に限らない感染懸念のある時期
(1) 撮影を伴わない企画、あるいは「3密」を避け感染リスクを最小限にした撮影による企画・手法を積極的に採用する。実施する場合も、関係するスタッフの安全を最大限確保する。
(2) 「3密」が避けられない撮影を前提とする企画は、低リスクな手法への変更(別撮と合成、CG等)、撮影の延期、規模縮小を協議する。
(3) PPM、編集作業など、オンラインで可能なプロセスはリモートで行うことを要請する。
(4) 感染リスク回避策に伴う、スケジュールの変更、費用の変更については、広告主、広告会社両社が理解をもって協議する。

※本ガイドラインは、制作現場の人命を最優先するものであり、経済活動を抑止・制限するものではありません。個別案件の判断については広告主様と広告会社、制作会社で協議して進めます。また、今回の対策を受けた広告制作物の完成遅延等によって発生する問題事象についても、広告主と一緒になって対応策を検討していくこととします。

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