コカ・コーラ ボトラーズジャパンは6月11日、コカ・コーラ社の自動販売機の抗ウイルス・抗菌加工を開始すると発表した。清涼飲料水の書き入れ時となる6月中旬から今夏の最盛期にかけ、約3万台が対象。抗ウイルス加工を施したことはステッカーで利用者に知らせ、安全性をアピールする。
商業施設、公共交通機関、病院、福祉施設など公共性の高い場所に設置した自販機が中心。必ず接触することになる商品選択ボタンと、取り出し口に抗ウイルス・抗菌のフィルムを貼付する。フィルムはリケンテクノスの「リケガードV」を採用した。表面に付着した特定のウイルス数を99.99%減少させる性能があるという。商品選択ボタン押下に対応できる追従性、透明性で採用した。
伊藤園は茶殻をリサイクル
伊藤園は6月から、日本茶飲料の製造で排出される茶殻を利用し、自動販売機の抗菌対策を進めている。病院や介護施設から始め、全国3万台で展開する。自販機は不特定多数が利用するため、衛生面に不安を抱く購入者の声に応じた。サンロック工業(大阪市)と共同開発した「茶殻配合シート」を用いた抗菌シールを、購入ボタンや札投入口、つり銭の返却レバーや取り出し口などに貼る。
伊藤園の「茶殻リサイクルシステム」の一環。同社はこれまで畳や建材、マスクケースなどの樹脂製品、紙ナプキンや封筒などの紙製品、ペットボトル用段ボールなど約100種類の茶殻リサイクル製品を開発してきた。茶殻は2018年度で約6万7400トンを排出しているという。