これまで、基本的には“裏方”だったテレビ局のプロデューサーらが、表舞台に立ち始めている。
日本テレビ放送網は6月17日、イベント事業を手がけるプロデューサーが、企画の背景や思い入れなどを語るYouTubeチャンネルを開設した。新型コロナウイルス感染症の拡大で、多くのイベントが中止や延期となった。消費者との接点をWeb上に設け、再開に向けた期待感を高める狙い。
第1回は、日本テレビ放送網イベント事業部の平野亜由子氏が出演。美術展を担当する平野氏が、開催中止となった「ボストン美術館展」をテーマに、中止までの経緯や展示内容について語る。ゲストとして、東京都美術館の学芸員、大橋菜都子氏も出演する。第2回は、会期変更となった「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」の見どころや感染防止施策を解説する予定。
テレビ東京は6月27日から、同社のプロデューサーやディレクターが日替わりで出演する有料コンテンツ「テレ東無観客フェス2020」の配信を始める。Web会議ツールを活用した演劇や試合観戦、仲間内での「飲み会」などが行われていることを踏まえ、オンラインでの視聴者との接点を強化する。
27日は『モヤモヤさまぁ~ず2』の伊藤隆行プロデューサーや、『ゴッドタン』を手がける佐久間宣行プロデューサーら、局員10人が出演。番組制作の裏話や企画の作り方などを語る。午後8時開演で料金は500円。
以降、『やりすぎ都市伝説』の岩下裕一郎プロデューサーや、『シナぷしゅ』『アラサーちゃん』の工藤里紗プロデュ-サー、『勇者ああああ』の板川侑右プロデューサー、『家、ついて行ってイイですか?』高橋弘樹プロデュ-サーなどが日替わりで配信を行う。料金は毎回異なり、1000円から1800円まで幅がある。
いずれも無観客で実施。会場は、講談社がことし開業した「Mixalive TOKYO」(東京・豊島)。テレビ東京は同施設4、5階に、公開収録や、アニメ、ドラマの関連イベントを開くためのスペースを設けている。7、8月にもオンラインに特化したイベントを開催する予定。