デスメタル映画音楽のオファーが来ても、デスメタルは「聞きゃしなかった」(ゲスト:ヒャダイン)【後編】

「豪華キャストの無駄遣い」も必見

中村:ヒャダインさん的、新作映画『一度死んでみた』の一番の見どころはどこですかね?

ヒャダイン:やっぱり「魂ズ」の演奏。広瀬すずさんをはじめとしてものすごいです。長尺で見られる機会もありますので是非そちらも楽しみにしていただきたいです。あとテンポもいいからずっと飽きない。めっちゃくちゃ楽しい!僕が邦画が若干苦手なのは、説明しすぎてテンポが悪くなるからっていうのがあるんですけど、この映画は、説明を省いてる部分も多いんです。僕はそのぐらいでちょうどいいと思うんですよね。

それぐらい観ていただいている人を信頼しているというか、説明多いのって観てる人を信頼してなくてバカにしてるって思ってるんですよ。「お前らわかんねえからこんぐらい説明してあげなきゃいけねえだろ?」って。「でもそんなにバカじゃねえよ」って僕は思ってるので、このぐらいのテンポの良さでわかりやすい方がいいんじゃないかなと思います、この映画に関しては、その辺のストレスは全くないので、邦画にストレスを感じている層はそのあたりのご心配なく、と思います。

澤本:ヒャダインさんが観てくれている試写のとき、僕後ろの方にいたんですけど、不安なわけですよ。「どう思ってるんだろう」って。そしたら、すごく笑ってくれていたんです。

ヒャダイン:めっちゃ、面白いですよ。

澤本:「あ、大丈夫なんだ」って。

権八:冥利に尽きますね。それは嬉しいですよね。

ヒャダイン:本当にバカバカしいんですよ(笑)。お坊さんが出てくるんですよ、カメオ出演で。竹中直人さんが出てくるんですけど、ほんと一瞬しか出ないんですけど、最高に面白いんですよね。声出して笑いましたね(笑)。いろんな豪華キャストの無駄遣いっていうのも笑いどころですね。

澤本:豪華キャストの無駄遣い(笑)。でも、豪華キャストの無駄遣いはたぶんずっとCMをつくってたからできるんだなと。この人がこうやったら面白くなるなっていうところを、瞬間3秒ぐらい入れるみたいな。ほぼCM編集に似たものをバンバン入れています。それで言うと「何の意味があったんだろう?」とはなるかもしれない(笑)。

権八:意味とか求めちゃうとね(笑)。「あの人がキャバクラでボーイやってた」とか。

ヒャダイン:「なぜあの人が警備員やっているんだ」とか。わかんないんですけど、わかる必要ないじゃないですか。そこで説明しすぎるのはよくないことと僕は思います。別に過ぎ去るものは過ぎ去っていいと思うんですよね、エンタメって。そこら辺でこの映画はひいき目なしに楽しいです。あと堤真一さんがすっごい面白い。

澤本:面白いですね~。僕もあんなに面白いと思わなかった。

ヒャダイン:自発的にやるものの面白さってあるじゃないですか。決められたものや演技指導されたものじゃなくて、自発的に出る面白さがほかの演者さんも引っ張っていて、今まで見たことない広瀬すずさんや吉沢亮さんの顔が出てるので最高ですね。

設定だけ見たら「四角四面な人なのかな?」って思うんですけど、そういう訳じゃないんですよね。それは堤さんの人間力で引っ張られてるのかな~と思います。あと、登場人物全員チャーミング。悪役ですらチャーミング。なのですごく楽しみにしていただければと思います。

中村:はい、今夜のゲストはですね、澤本さん脚本の新作映画『一度死んでみた』の音楽をご担当された、音楽クリエイターのヒャダインさんでした!ありがとうございました!

ヒャダイン:ありがとうございました!

〈END〉

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