電通デジタルは6月18日、「人々(ヒューマン)の不満に迫れば、新しい価値の種が見えてくる。」をスローガンに、新たな顧客体験(CX)変革の戦略構築を支援する「Fu-man insight lab™」を発足した。
同社は、これまでもCX変革を起点としたデジタルトランスフォーメーションの推進支援に取り組んできた。今回はWithコロナ社会において人々の間で新たに生じる不満への察知力を高めることが企業支援につながると考え、本ラボを設立に至ったという。
同ラボでは設立に先立ち、「Withコロナ社会における、不満意識調査」を5月16日から17日にかけて、全国の18~69歳の男女を対象に実施。ラボ設立と合わせ、その調査結果の一部を公表した。
98.8%がコロナ禍の暮らしに不満
本調査によると、コロナ禍で変化した暮らしに不満を持っていると回答した人は98.8%に上り、中でも約4割の人が大きな不満を持っていることが明らかになった。
性年代別に見ると、特に不満度が高かったのが30代男性で50%。次いで10~20代の男女、50代女性、60代男性が44%という結果で、コロナ禍での生活に不満意識があると回答している。
具体的な不満内容としては、「人・友人と会えない」が15.9%で最多となり、「外食ができない、飲食店の営業時間が短い」(14.6%)、「外出できない」(11.6%)と続いた。
Withコロナ社会での生活不満、6つの傾向に分類
以上の調査結果を踏まえ、同ラボでは今後のWithコロナ社会で予想される6つの不満傾向から「新Fu-manさん」として分類し、紹介している。
そのタイプとは「日々の“ミドル級ご褒美”枯渇Fu-manさん」、「アガる非日常希求Fu-manさん」、「“ぼっち”不安高まりFu-manさん」、「リフレッシュメント迷子Fu-manさん」、「我が家の新・ルール順応疲れFu-manさん」、「自由なMYインターバル不足Fu-manさん」の6つ。それぞれのタイプでコロナ禍での生活でもたらされる不満が異なっている。
調査結果を受け、同ラボは「現社会においては”頑張りに対し相応に労わられたい”、”日常から開放されたい”、”上手にリフレッシュメントしたい”、”気軽に繋がりたい”、”変化に早く適応したい”、”自由になりたい”といった欲求が高まっていることが伺えた。それら欲求を埋める新たな代替価値を各企業が模索していくことに、次のマーケティングチャンスが存在する」と解説している。