JR東日本、駅ビル専用電子マネー 国内利用者に販促舵取り

JR東日本は7月1日、グループの駅ビルで使える「プレミアム付き電子お買い物券」の発行を始める。同日からJR千葉駅の商業施設「ペリエ千葉」で開始する。入金額に上乗せするプレミアム付きで、各施設の販売促進に生かす。利用状況を踏まえ、グループで運営するネットショッピングモール「JRE MALL」を活用した「電子お買いもの券」の発行を目指す。

7月中には立川駅や蒲田駅の「グランデュオ立川」「グランデュオ蒲田」でも始める。期日は未定だが、錦糸町駅の「テルミナ」も計画に挙がっている。

ポケットチェンジ(東京・港)のスマートフォンアプリ「ポケペイ」を利用する。「ポケペイ」上でペリエ千葉向けの「ペリエPay」、グランデュオでも同様に「グランデュオPay」を発行する。クレジットカードか、専用端末でチャージ(入金)すると、10%のプレミアムを付与する。入金可能期間は「ペリエPay」が9月末まで、「グランデュオPay」が8月末までの予定。

ポケットチェンジは子会社のJR東日本スタートアップが出資する企業。日本円や外国通貨を交通系電子マネーなどのほか、WeChatやUber、バーンズ・アンド・ノーブル、ターゲットといった企業の電子マネーに交換できる端末を設置している。対応通貨は日本円、米ドル、ユーロ、中国元、韓国ウォンなど10通貨。昨年からは宮城県塩竈市の地域通貨「竈Pay」や、飲食業向けマーケティングのfavy(東京・新宿)が運営する店舗で使える「favyPay」も発行している。

交換端末は空港や百貨店など、訪日外国人客が多く集まる場所に設置していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大で訪日客は激減。日本政府観光局の統計では、4月、5月の訪日客数は合わせて4600人となった。前年は約570万人だった。

飲食店「茶割」(運営=サンメレ)では、支払いに専用電子マネー「Chash(チャッシュ)」を使用。写真は支払い時のようす

「ポケペイ」チャージ(入金)用端末。外貨を電子マネーに替えることもできる。写真は「イトーヨーカドー大森店」に設置されているもの
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