従業員が増える中で顕在化する、一体感の希薄化
—SMNさん、ほぼ日さんは、ともに社内ポータルサイト制作ツールである「LumApps 」を導入しているそうですね。
松本:はい。私が所属する部門は、コーポレートの一機能として、企業文化風土の醸成や社員の健康・シアワセサポート、社内外の広報といった業務を行っています。その中で、社内向け広報のツールとして LumApps で作成した社内ポータルサイトの運営も行っています。
私がSMNに入社したのは2017年1月。当時の社員数は150人ほどでしたが、まだ社内ポータルサイトがなく、社員数やロケーションが増えるにつれて属人的なナレッジの共有が難しくなってきているという課題がありました。そこで社内ポータルサイトの作成ツールがないかを探していたのですが、そこで LumApps を見つけたんです。
石沢:私の普段の仕事は、ほぼ日のWebサイト全体を見渡しながら、お客さまにもっと快適にコンテンツを楽しんでもらうためにはどうしたらいいかを考え、分析や企画から実際のシステム実装までを行うことです。UXデザイナーとエンジニア、両方の役割を担っているイメージです。
社内のポータルサイトを私がつくることになったのは、昨年7月の入社直後に、社内で声をかけられたことがきっかけです。そのときの課題は、社内に非公式な情報が散らばっていたこと。新商品の発売情報や新コンテンツのリリース情報など、正しい情報を集約する場があった方がいいのではないかという意向がありました。
ポータルサイト作成のために私自身も社員にヒアリングしたところ、社員数の増加によって一体感が薄れてきているのではないかという課題も見つかりました。昔は商品が発売されるたびにみなで喜んでいたのに、今では社員一人ひとりが何をしているのかもよくわからなくなっている。それなら、自然に社内の情報を知ることができ、みんなで喜ぶことができる場所をつくりたいと思い、社内ポータルを含めてさまざまなツールの検討を始めました。
コードを書く必要がないので、社員の誰もが編集可能
松本:LumApps を導入したのは2018年3月。他社との比較はほとんどせずに導入を決めました。というのも、LumApps は G Suite™️のアカウントが共通で使えるという点が大きな魅力だったからです。管理側からすると、システムを増やすたびにアカウントが増え、管理工数が増えるのは絶対に避けたいので、“G Suite との親和性が高い”というだけで導入のハードルが異常なほどに低く感じたんです。実は、ほぼ日さんに LumApps の導入を勧めたのも当社(SMN)なんですよね。
石沢:そうなんです。SMNさんからの紹介で LumApps の良さを知り、候補として検討していました。
そもそも私はエンジニアなので自分でつくることもできるのですが、私がつくるとほかの人が編集できなくなってしまうので、ツールを使った方がよいとは思ってました。その上でツールを選ぶ際、他社でも使いやすそうなツールはありましたが、それよりも LumApps の方ができることの幅が大きいと感じたんです。コードを書かなくてもウィジェットを使って簡単に編集できることも大きな魅力に感じ、2019年9月に導入しました。
松本:誰でもさわれるツールというのは、非常に大切なところですよね。当社では、法務も経理もみんなそれぞれの権限をもってさわっています。インターンが更新している企画もありますからね。
導入も容易で、 LumApps を販売する電算システムさんにページの枠だけつくってもらい、あとは10営業日でコーポレートからのお知らせ機能をリリースすることができました。作業時間は1日2時間なので、実質20時間。社員へのレクチャーも、30分程度でコンテンツの編集から発信までできる状態に持っていけました。技術的なハードルがかなり低いというのも LumApps の大きな魅力で、操作を覚える大変さや手間がないので、発信するコンテンツの内容に集中できるんです。
石沢:そうですよね。直感で操作ができる点も導入を決めた大きなポイントでした。
私の場合はゼロからつくっていったのですが、電算システムさんに何ができるかを1時間ほど教わっただけで、使い方を理解することができました。そのあと数日間で形をつくり、細かなデザインや使い方などは、さわりながら覚えていきました。
ナレッジの蓄積と共有だけでなく、組織力の向上さらには個人の幸せにもつなげたい
松本:LumApps 導入後は、社員全員が共通の言葉を持てるようになったと感じています。というのも、小さな組織であれば、個々人のマインドがミッションやビジョンでつながっていると思うのですが、組織が大きくなればそれが薄れていきます。メールによる発信も情報が発散してしまい、部門などによって受け取る濃度も変わります。
一方で社内ポータルは、縦割り組織を横断し、「共通善」、つまり個々の利益ではなく全体の利益について語れるプラットフォームです。情報をどの部門にも同じ質で伝えることができ、かつそこにストックできるため、組織としての求心力の醸成がしやすくなります。「その情報はLobby(社内ポータル)に書いてあるよ」という会話がなされること自体に、その効果があったと感じています。
石沢:当社も大事なことはメールで送りますが、メールは時間が経てば流れていってしまいます。でも、社内ポータルにはバックナンバーを格納しておけるので、新入社員など、そのメールを受け取っていない人でもいつでも読める。議事録といった過去の記録も重要になるものは、体系的に参照できるようになるので特に便利です。当社は導入してまだ半年ほどなので、これから全社員に日常的に使ってもらえるよう働きかけていきたいですね。
松本:期待していた G Suite との連携も、Googleドライブ™️ にあるファイルを直接リンクできるなど、非常に便利。G Suite のユーザー企業にはとてもおすすめです。
石沢:G Suite のメーリングリストと連携して、ページの閲覧権限を分けられるのもいいですよね。当社は店舗も展開していますが、そこにはアルバイトの方もいるので、立場によって見せたいページを分けられることがとても便利だと感じています。
松本:最初はナレッジの蓄積と共有という目的で運用していましたが、最近は人にフォーカスしたコンテンツをアップし始めています。人は人に興味があり、人は自分の大好きなことを人に話すとき、とても輝くのです。その瞬間をとらえて文章にして社内に共有する。
具体的には「スキ報」といって、業務とはまったく関係なく、その人が目をキラキラさせて語ってもらえるような話を取材して記事にしています。ページビュー数の高さで興味を持ってもらえていると感じています。そして、社内に「ある分野」の専門家がいるということを知ってもらうと、きっとそれが仕事にも生かせるときがくると私は持っているんです。ちなみにこの「スキ報」、当社のインターンが取材・運営しているんですよ。
石沢:当社でも、組織の一体感を生み出すためには社内コミュニケーションも重要だと考え、社員紹介のインタビューを行っています。当社の文化として、井戸端会議からアイデアが生まれてくることがとても多く、オフィスですれ違いざまに話すことが大事です。社員数が増えてもこの文化が維持できるように、社内で何気ない会話が始まるきっかけをつくれたらと思っているんです。私自身も過去にインタビューを受けましたが、その社内ポータルの記事をきっかけに2~3人から話しかけてもらいました。
松本:今はコロナウイルスの影響で私の部署も在宅勤務をしていますが、別々の場所にいても運用できるのが LumApps のいいところ。今後働き方が大きく変わっても、みんなが集まって来られる場として、人や環境に合わせながら変化させていきたいと思っています。
石沢:当社はまだまだ開設したばかりという状況なので、組織に一体感をもたらすために社内ポータルでやれることはなにか、これからも模索しながら運用していきたいと考えています。今日の松本さんのお話もすごくためになったので、これからが楽しみになってきました。がんばりたいですね。
※G Suite および Google ドライブ は、Google LLC の商標です。
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