キタムラは7月3日、東京・新宿駅東口に旗艦店「新宿 北村写真機店」をオープンする。写真とカメラにまつわるライフスタイル提案を行う専門店として、地下1階から地上6階まで7フロア427坪で構成される。コンセプトは「世界一のカメラストアをつくる」。プロユースはもちろん、エントリーユーザーやインバウンド需要にも応える。
店舗デザインはTONERICO、サインデザインは木住野彰悟氏(6D)が手がけるなど、設計・デザイン面にもこだわった。また、キタムラの「K」をかたどったVIのモチーフは、カメラの起源となる「オブスクラ」(「暗い部屋」の意味)にある。交差する光のラインと、カメラレンズの湾曲を「K」のマークになぞらえた。
7月2日にはメディア関係者向けにオンライン会見が開かれ、各フロアのポイントなどが紹介された。1階はPOP UPスペースで、店舗限定のオリジナルグッズなどを販売。森ビルが制作した新宿の都市模型のジオラマを置く。
2階は新品カメラ専用フロアで、830SKU(品目)を取りそろえる。トンネルを思わせる内装で、商品を選ぶ楽しさを演出している。
3階にはスターバックスコーヒーと書店を併設し、800冊の書籍が天井まで並ぶ。コーヒーや本を楽しみながらフォトブックを作成するといった楽しみ方も可能とした。
4階は中古カメラや関連アイテムが並ぶ圧巻の光景が広がり、カメラ好きにはたまらない空間。5階には中古買い取りの専用ブースがあり、整理券システムにより館内を回遊しながら待つことができる。
6階はイベントスペースとし、開業とともに蜷川実花さんの展覧会「蜷川実花展 -千紫万紅-」がスタート。会期は8月2日まで。また新品のライカ、ビンテージカメラなども扱うフロアとした。
同社は2018年にカルチュア・コンビニエンス・クラブの完全子会社となり、構造改革を進めている。常務執行役員で同店のプロデューサーを務める奥田康弘氏によると、「カメラの聖地」ともいわれる新宿への出店は成長戦略の一環。「平塚店」(神奈川)、「なんばCITY店」(大阪)など全国の既存店を次世代型店舗へと改装を進めるとともに、新宿店を旗艦店と位置付ける。