演じるのは謎めいたキャラの“再建のプロ”
中村:そもそもなぜ48時間なんですか?24時間だとダメなんですか?
澤本:24時間だと何事も起こらないのよ。3日だと死体が腐っちゃうしさ。だからちょうどいいのが48時間。時間設定については何回も見直したんだけど、それぐらいかちょうどいいかなと思ったの。
中村:小澤さんは製薬会社の“渡部(わたべ)”という役どころですけど、この役名をどのように考えられたんですか?
澤本:役名でいうと出ていただいた方に申し訳ないことがあって、前の映画の脚本もそうなんですけど、僕、名字しか付けないんですよ。だから映画のエンドロールを見たら、主人公のすずちゃんとか吉沢くんはあるんだけど、ほかは名字がズラッと並んでいて……。下の名前まで付ければよかったなって前回も思っていたのに、忘れちゃったんだよね。
小澤:今さら言われても困っちゃう(笑)。
澤本:なんとなく名前と役のイメージって頭の中でくっついていて、こういうことしそうな人、っていうことで名字だけを決めています。
中村:渡部は、広瀬すずちゃんのお父さんが経営する製薬会社の、とある男であると……。
澤本:会社の再建を頼まれる“再建のプロ”ってやつですね。
中村:役どころとどんな役づくりをしたのか、ちょっと聞いてみてもいいですか?
小澤:誰ですか?僕ですか?
中村:ほかに誰がいるんですか(笑)!
権八:すずちゃんの役づくりを小澤さんに聞いてもねぇ。答えられるかもしれないけれども(笑)。
中村:なんか発声練習していたわ、みたいな(笑)。
小澤:今回の渡部という役は、“できる男”として登場するんです。実は薬の名前が「ロミオとジュリエット」。これもまさに……ということなんですけど、もともとロミオという若返りの薬をつくっていたら、そこから派生して「ジュリエット」という2日間だけ死んじゃう薬が出来上がるんです。私が演じる渡部は若返りの薬のちょっとこうね……、ネタバレになっちゃうからあんまり言えないんですけど……みたいな役柄です。最初はできる男なんですけれども、途中で変わっていくような役柄なのでやっていてとても面白かったですし、“いなきゃいけない人間”だと思ってやっていました。あ、発声練習もしましたよ。
権八:絶対嘘だ(笑)。
中村:その渡部のキャラというか謎が見えてきたあたりですが。だんだんとその性格の部分も変えていこうみたいな、役づくりとかは意識されていたんですか?
小澤:そうですね。今回コメディー色のある作品でもあるので、途中からだんだん芝居でいうところの“崩れていく”感じっていうのは、コメディーの方に近づけていこうと思ってました。だから登場は真面目な芝居にして、そこからどんどん崩していくというのを心掛けました。