接客時間の増加、ソーシャルディスタンシングとのバランスをどうとる?
レジ袋有料化は、接客時レジ袋の有無などを確認するため、接客時間は伸びることになります。一方、接客時のソーシャルディスタンシングはコロナ禍では最も大切な課題です。非接触シートやコイントレーでの接客は日常として当たり前となりつつあります。レジ並び位置の足型指定や入り口ドア解放なども、店舗特性に合わせて受け入れられています。
レジ袋の有無もそうですが、ポイントカードやアプリのこと、お箸など消耗品の有無など、昔と比較して接客時の「定型的な話法」が増えています。逆に売り込みたい商品をお勧めする「一言接客」をする隙間時間が無くなっているように思えます。
近頃、セブン-イレブンでアプリの有無確認などをレジが喋るアナウンスで代用する場合も出てきていますが、効率的ではあるがどこか味気なく感じてしまいます。
小売業にとっては、接客は大事な要素です。但しコンビニでは、接客時にあまり店員とコミュニケーションしたくないという顧客ニーズも一定数存在します。そのため、人手不足が加速することもあり今後はセルフレジへの移行がますます大事になってくるでしょう。
ファミリーマートは、現状5000店舗にセルフレジを設置、年内に追加で3000店舗展開予定、セブン‐イレブンもセルフレジやセミセルフレジを積極的に導入していく計画のようです。
ローソンでは、現状のレジをお客側に向けるとセルフレジとして使用できる仕様で、7000店舗で既に運用されています。
セルフレジの利用状況は、設置場所や急いで買い物したい駅前立地など様々な要因により異なるようですが、全顧客の2割弱がセルフレジに移行したという成功事例を持つ店舗オーナーの話も聞いたことがあります。
セルフレジの利用が増えれば、その分有人レジの顧客の接客時間を増やせるというメリットも出てきます。顧客視点にたっても、セルフレジは一度使ってしまえばかなりスピーディーに買い物ができ、レジ袋有料化により、袋入れは顧客が行うことが多くなったことを考えると素早く買い物したい顧客はセルフレジへの移行する時期であることは間違いありません。