そもそもブランドはどうやってできる? ブランド戦略におけるコミュニケーション施策のつくり方

企業の発信に一貫性がないのは、プロミスに対する熱意が薄いから

そもそも、約束(プロミス)を果たそうと、心から強く思っているならば、自然とあらゆる接点の情報は一貫するはずです。アップルやスターバックス等のスーパースターブランドにおいては、あらゆる接点において、生活者は「アイデンティティ・プロミス・パーソナリティ」と一貫性のある情報を受け取ります。これは、前述のようなスーパースターブランドは、自分たちのプロミスを何が何でも実現しようとする、強い意志を持っているからで、放っておいても一貫性が出るのです。

逆に言うと、あらゆる接点の情報がバラバラであるということは、あなたの企業・商品がプロミスを果たしたいという熱意が薄いこと、やる気が足りないことを、さらけ出していることを意味します。そのことに生活者は敏感に気付くのです。

私たちの企業・商品は、アップルやスターバックス等と違って、「凡人」ですから相当に意識しなければ、あらゆる接点の情報が一貫性を持つことはできません。

生活者とのあらゆる接点において、「アイデンティティ・プロミス・パーソナリティ」を反映した情報を発信することに、意図的・積極的に取組むことが、ブランドづくりにおけるコミュニケーション施策の基本中の基本になります。

次ページ 「ブランド戦略をどのようにコミュニケーション施策へ展開するのか?」へ続く

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片山 義丈(ダイキン工業 総務部/広告宣伝グループ長/部長)
片山 義丈(ダイキン工業 総務部/広告宣伝グループ長/部長)

1988年ダイキン工業入社、総務部宣伝課に配属。1996年広報部 広報担当、2000年広報部広告宣伝・WEB担当課長を経て2007年より現職。業界5位のダイキンのルームエアコンを一躍トップに押し上げた新ブランド「うるるとさらら」の導入や、ゆるキャラ「ぴちょんくん」ブームに携わる。現在は 統合型マーケティングコミュニケーション(IMC)による企業ブランド構築、マスとデジタルのB2C商品広告展開、広告媒体の購入、グローバルグループWEB統括を担当。日本広告学会員。

片山 義丈(ダイキン工業 総務部/広告宣伝グループ長/部長)

1988年ダイキン工業入社、総務部宣伝課に配属。1996年広報部 広報担当、2000年広報部広告宣伝・WEB担当課長を経て2007年より現職。業界5位のダイキンのルームエアコンを一躍トップに押し上げた新ブランド「うるるとさらら」の導入や、ゆるキャラ「ぴちょんくん」ブームに携わる。現在は 統合型マーケティングコミュニケーション(IMC)による企業ブランド構築、マスとデジタルのB2C商品広告展開、広告媒体の購入、グローバルグループWEB統括を担当。日本広告学会員。

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