Official髭男dismなどが上位に コンテンツの「リーチ力・支出喚起力ランキング」

博報堂DYメディアパートナーズと博報堂による共同研究プロジェクト「コンテンツビジネスラボ」は、毎年実施している「コンテンツファン消費行動調査」の2020年版を実施(全国の男女・計約5000名が対象)。調査データから、「ドラマ・バラエティ」「マンガ・ライトノベル」など全11カテゴリ・計1000以上のコンテンツに関して、「リーチ力」「支出喚起力」という独自の指標で行った分析をもとに「リーチ力・支出喚起力ランキング」を発表した。

「リーチ力」とは、そのコンテンツが1年間に到達できる人数を表す指標。幅広い生活者に自社商品やサービスを知らせる際に参照され、この指標が高いとキャラクタータイアップ・CMへの起用・PRなどの活用に向いているとされる。

「支出喚起力」とは、コアファンによる年間の関連市場規模の指標。この指標により、商品やサービスにコンテンツを組み込んだ際に、どのくらいの売上規模が見込めるかの推計が可能になるという。

■2020年調査 リーチ力・支出喚起力ランキング Top20

「NEW」マークは2019年調査で20位以内でなく、2020年調査で20位以内にランクインしたコンテンツを指す。また、「支出喚起力ランキング」には当該コンテンツカテゴリのファンが推計人口30万人以上、かつ支出n数=10以上のもののみを掲載している。

調査の結果、音楽コンテンツは昨年の結果に引き続き好調、そして今回新たにランクインしたコンテンツには、デジタルからアナログまでさまざまなプラットフォームで顧客との接点を用意しているという共通点があることがわかったという。

またリーチ力ランキングの上位に急上昇した Official髭男dism、菅田将暉、King Gnuは、ストリーミングサービスがきっかけで注目され、リリースする楽曲の多くが映画・ドラマの主題歌やCMソングに起用されている。また、メンバーがラジオのパーソナリティを務めたり、ファッションアイテムとコラボしたりと、デジタルプラットフォームサービス以外でも人々が接点を持つ場が多く存在した。

リーチ力・支出喚起力ともに上位にランクインした漫画『鬼滅の刃』は、日本でサブスクリプションサービスの利用者が拡大するタイミングで、テレビアニメを動画サブスクサービスでも配信し、テレビアニメ視聴者以外のサブスクユーザーを獲得。また、著名人が話題に取り上げる、単行本が発売されるといった話題になるタイミングで随時テレビアニメを視聴できる環境が整備されていたことがリーチ力の拡大につながったと考えられる。

支出喚起力ランキング1位の嵐は、2019年11月にストリーミングが解禁となったこともあり、支出喚起力が昨年の1.5倍以上になったという。

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