アドビは8月26日、「COVID-19禍におけるマーケター動向調査(Marketer Outlook Survey)」を発表した。同調査は、コロナウイルスによる企業マーケティングの変化を明らかにすることを目的に、アメリカ、APAC(オーストラリア、中国、インド、シンガポール)、日本を含めた各国約300名のマーケターを対象に、オンラインで回答を得た。
半数以上のマーケターが在宅勤務に不安を感じていると回答
同調査によると、現在、日本のマーケターのうち66%が在宅勤務で働いており、その半数以上となる57%が自宅で効果的に働くことに課題を感じていると回答。これはアメリカやAPAC諸国と比較して最も高い数値であるという。
2020年後半、マーケティング支出削減の動きが高まる
また、コロナウイルスの感染拡大を受け、国内マーケターの半数以上にのぼる62%が、マーケティングキャンペーンの画像や文言を変更していたことが判明。
具体的な変更点としては、「人々が接触するビジュアル(64%)」や、「密接なやり取りを表す表現(52%)」と最も多く挙げられ、キャンペーンの内容にかかわらず、いわゆる「3密」を想起させる要素を避けていたことが読み取れる。
一方で、マーケティング支出削減への影響については、今年後半にかけて47%の減少傾向が見られ、変化なし(35%)や微増(16%)を上回る結果となった。
■コロナウイルスの感染拡大により、変更されたマーケティングキャンペーンの内容
8割のマーケターが今後のマーケティング計画の変更を予定
さらに、日本のマーケターは今後の見通しについて悲観的な見解を寄せていることも明らかになっており、他の調査諸国(米国:13%、APAC:6%)と比較して、マーケティング投資がコロナ前のレベルに戻るまでに1年以上かかるとの予想は21%と多かった。
そして、コロナウイルスの影響が1年以上に及んだ場合、79%のマーケターが、長期的な戦略に変更が生じると回答し、82%がマーケティングチャネルの移行や優先するオーディエンスの変更などを含め、今後のマーケティング計画を変更する予定と回答した。
■コロナウイルスの影響が1年以上に及んだ場合のアクション