D2C Rは、インターネット広告・アドテクノロジー事業を行う8年目の企業だ。もともとインターネット広告事業から始まった同社は、2019年春から経営方針として「デジタル総合広告会社を目指す」ことを掲げ、事業領域の拡大を試みている。
池邊氏は、18年6月に営業職として中途入社した。前職では、ソーシャルゲームの企画をしていたという。入社間もない18年10月、現在の上司が、上記の先駆けとして、同社が運用系の業務だけでなく、戦略系の実務を獲得することを目的にストラテジックプランニング部門を立上げた。池邊氏はこの立上げのメンバーとして参画をすることになった。
しかし、ストラテジックプランニング領域の実務は、社内で初めての取り組み。前例はなく、ストラテジックプランニングの経験者がいない状況だった。そのため、まずは書籍で学びながら、競合コンペや自主提案をすることから始めたという。続けるうちに、一般的なフレームワークに沿った提案はわかってきた。
しかし「企画提案の道筋を定めることは難しく、提案してもクライアントに響かないことが多く、ストプラとしての自信が持てないことが悩みだった」と話す。そうしたタイミングで部門長の推薦があり、20年2月の第9期『ストラテジックプランニング専門コース』を同じ部員と3名で受講した。
講義では「ストプラの経験豊富な講師陣に、実例や考え方が学べたことが大きかった。これまでは自分で調べ、勉強するようにストプラの仕事をしていたため、『本当にこのやり方がスタンダードで、通用するのか』実態が分からなかった。それが講義を通して、自分のあり方が間違っていないことで自信がつき、さらに独学や実務で辿り着くことが難しい、2,3段階高いレベルの実践知を得ることができた」と話す。
また、「毎講義、自分がその時実務で悩んでいたことを講師に質問して、これで良い、という方法を教えてもらい実践した」という。例えば、「戦略のつくり方は分かったが、ストプラがアウトプットにどこまで口を出してもよいのか?」「戦略だけでなく、手法まで提案してよいのか?」といった、社内の役割分担で悩んでいたこと等を都度解決できたという。
約3ヶ月、毎週ストプラの型とスキルを学んだことで、講座修了前の競合プレゼンで勝利することができたという。
「講座の折返しの頃に、あるソーシャルゲームの案件で、競合コンペがあった。今までであれば、前職のゲームプランナーの経験から、ユーザーとゲームの関係に終始した提案をしていた。それを、白土氏や上塘氏の講義で学んだクライアント視点の重要性を提案に組み込み、名古氏Idea Briefを使用してビジネス視点を強化した提案をした。初めて提案内容がクライアント企業のビジネスや目標達成に繋がると示せたことが、発注を勝ち取った要因になった」という。
その他にも、「同社初となるグッズ制作事業の実績をつくるなど、さまざまな場面で提案が通りやすくなってきたという。クライアントからも、社内からもストプラとしての相談を受けることが多くなっている」と効果を実感している。
今後の抱負として、「同社がデジタル総合代理店にどこまで近づけるか考え続けたい。デジタル→マスではなく、マスとデジタルをつなぎたい。社会課題やソーシャルグッドを考え、コロナから目をそらさず、自分の考えた課題解決の提案が、誰かの幸せにつながるようにしたい」と意気込む。
「ストラテジックプランニング専門コース」でした
ストラテジックプランニングの重要性が高まる一方で、実務に活かせるレベルまでを学ぶ機会は少ないものです。
本講座は、ビジネスの目的を達成するためのストラテジックプランニングの方法やプロジェクトをリードするポイントを全12回でマスターできるカリキュラムです。
<次回の開催日程 〔オンライン開講〕>
■講義日程
第11期 2021年2月16日(火)開講 全12回
■受講定員
40名
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お問い合わせ
株式会社宣伝会議 教育事業部
MAIL:info-educ@sendenkaigi.co.jp