コロナ禍で企業側、医師側ともにデジタルシフトがさらに加速
——ファイザーは製薬業界におけるデジタル活用のフロントランナーとしてこの領域に積極的に取り組んできたそうですね。
岩崎:製薬業界の営業活動は、MRが医師を訪問する従来の形式から、デジタルも積極的に活用して訪問活動をサポートするという、ハイブリッドな動きに近年、変化してきました。
当社でも2010年2月には医療関係者向けの会員制サイト『Pfizerfor Professionals(ファイザー・プロ)』を立ち上げ、独自のオウンドメディアを中心にこれまで取り組んできましたが、今回のコロナ禍によって、この動きはさらに加速しました。サイト、コンテンツ、メールのみならず、動画やリアルタイムでの配信など、さまざまなデジタルのチャネルを駆使して、いかに医療従事者とコミュニケーションをとっていくかが、今やどの製薬企業にとっても喫緊の課題となっています。
——マイティ・マイティではファイザーのデジタルマーケティングを支援してきたそうですね。
鈴木:はい。医療従事者しか見ることができない情報なので、当社のホームページ等でも紹介できていないのが残念ですが、「ファイザー・プロ」の前身であった「Physiciansweb」の頃からデジタル領域のプロジェクトに長年携わってきました。
当初は医療従事者に向けた情報提供、オウンドメディアの構築といった制作業務が主でしたが、一人ひとりの医療従事者に対する適切なコミュニケーションの実現のため、ファイザーさんでは、他社に先駆けてマーケティング・オートメーションを導入されたことで、適切でタイムリーな、精度の高い情報提供をいかに行っていくか、といったマーケティング領域へと私たちの役割も広がってきました。
岩崎:そうですね。制作や運用といった部分はもとより、データ分析の結果を定期的に出してくれるおかげで、アクションの検証や修正をスムーズに行うことができています。その結果、PDCAがクイックに回せるという効果が生まれています。
さらにファイザーでは現在、医師だけでなく薬剤師の先生方に対する情報提供に力を入れています。医療用医薬品は薬剤師の先生方を通じて患者さんへ提供されるため、薬に関する情報提供や適正使用の推進を、薬剤師の先生方を通じて患者さんにお届けすることが大切になります。全国にはコンビニエンスストアと同程度の薬局が存在し、約17万人の薬剤師の先生方が勤務していると言われます。
これだけの人数、エリアをカバーするには、従来の人的営業だけでは、一人ひとりに適したコミュニケーションの実行は難しく、だからこそマーケティング・オートメーションをはじめとする、各種のデジタル手法の活用が必要となるのです。
——具体的にはどのようなことでしょうか。
岩崎:デジタルでのコミュニケーションでは、単に情報を提供するだけでなく、コミュニケーションを通じてファイザーという企業に対する理解や共感の醸成、つまりブランディングの部分も必要とされ、デジタルを通じてファンを増やすことが求められていると考え取り組んで来ました。
その中で、それを体現するひとつとして、薬剤師の先生方のニーズに沿ったデジタルでの情報提供を、「ファイザーエッセンシャルアカデミー」という形で展開するとともに、その一環でリアルでの講演会も開催し、ブランディング強化を行ってきました。
武内:まだ、そこまでコロナ禍におけるオンライン化の動きが出ていない2月初めの段階でオンライン開催の決断をされ、次の開催にもつながる仕組みまでつくられた。岩崎さんのスピード感には正直、圧倒されました。
岩崎:2月の段階では、まさかオリンピックが延期になるとは想像もできませんでしたので、オンラインへの切り替えは正直かなり迷いましたが、武内さんのチームと一緒になって実行しました。一方でライブ配信になったからこそ新規顧客の獲得ができるのではないかと考え、マイティ・マイティさんに「ファイザーエッセンシャルアカデミー」を紹介するツール類の制作を依頼しました。
特に動画制作において私たちが求めていたのは、単なる説明用の動画ではなく、企業の姿勢や思いが伝わるもの。一緒に戦略的な部分から侃々諤々と議論して、非常にクオリティの高いものをつくりあげることができました。もとは会社案内の制作から付き合いがスタートし20年以上にわたり、コーポレートコミュニケーションもマーケティングも支援をしてきたマイティ・マイティさんだからこそ、その意図を理解してくれました。
——今後、期待するパートーナーシップの在り方についてお聞かせください。
岩崎:先の見えづらい今の時代だからこそ、パートナー企業の皆さまには、ワンストップで当社や他の協力会社さんのハブとしてお力添えをいただきたいと思っています。そのために、製薬業界や当社の組織や特徴、企業文化などをご理解いただけるよう、努めたいと思います。
鈴木:私たちの強みは、制作にとどまらず、デジタルデータの分析とCRMを運営していくマネジメント力にあります。戦略立案だけでなく、デジタルマーケティングに必要となる多種多様なコンテンツの制作からマネジメントまでワンストップですべてをお任せいただける。そういった部分を軸にしながら、今後もお客さまの根本的な問題の解決を図っていきたいですね。
すべては、お客さまに“楽”をしていただくために
表現の難しい「医療系コンテンツ」もワンストップで提供
当社は事業の成長に必要な企画・制作の機能をワンストップで提供しています。これらの機能を提供できるのは、Webサイト作成を始めとする制作プロダクション領域とマーケティング・オートメーションなどのツールを駆使して顧客の行動を分析し、アクションを提案するコンサルタント領域の2つを有しているからです。単に依頼いただいた制作物を納品するだけでなく、その後の運用の部分を支援したり、課題解決に必要なことを先回りして提案することに、マイティ・マイティの真価があります。
なかでもファイザーさんで20年以上にわたり、様々なご依頼をいただき続けてきた経験と実績は、他にはない強みだと自負しています。
現在、企業さまの求めるコンテンツは多岐にわたります。当社はクリエイティブ機能も強みとしているため、それらすべてのコンテンツを同じトーン&マナーでスピード感をもって制作することが可能。それこそがクライアントさまから「マイティなら、任せて安心」と言われるゆえんです。
当社には「営業」の名刺を持つ人間は一人もおらず、創業以来26年間、ご紹介やご担当者の転職先からのご依頼で仕事のほとんどが成り立っていることが何よりの信頼の証だと感じています。
例えば、担当者に全体のスケジュールを投げていただくだけで、進捗マネジメントも含めて制作物を丸ごとアレンジさせていただく。当社ではそんなサービスを体現しています。私たちが一番大事にしていることは、お客さまに“楽”をしていただくこと。「ソリューション」の第一義は、そこにあると考えています。
マイティ・マイティ
代表取締役
北平裕和氏
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