Netflixは、10月5日より東京・渋谷駅を中心に「Netflix カミングアウト・デー ブランドキャンペーン」を実施している。
これは10月11日の「国際カミングアウトデー」を祝して企画されたもので、メッセージは「あたりまえのことを、あたりまえに言える時代へ」。現在、渋谷駅を中心に、Netflixオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」「クィア・アイ」「セックス・エデュケーション」など7つの作品に登場するLGBTQのキャラクターが登場する印象的なシーンと虹色のプレイバーを活用したグラフィック広告を展開している。
国際カミングアウトデー(National Coming Out Day)とは、1988年にアメリカの心理学者Robert EichbergやロサンゼルスのLGBT活動家Jean O’Learyらによって制定された。自身の性的指向や性自認をカミングアウトしたLGBTの人々を祝い、人々の認識向上を目指した記念日である。
Netflixは、今回のキャンペーンに込めた思いを次のようにコメントしている。
「Netflixでは、物語を通して、人々が勇気づけられたり、新しい視点を得ることができると信じています。これまでに全世界100拠点において多様なクリエイターとともに、グローバル・スタジオとして、世界を幅広く映し出す作品を配信してきました。日頃の作品づくりを通じて、少しでも世界中の視聴者がお互いに思いやりの心をもてるようになる日がくることを期待しています」。
「チームの一人ひとりがキャンペーンの目的に対して思い入れがあり、情熱を持って取り組んだ仕事でした」と話すのは、この企画を手がけた電通の木下舞耶さんと矢部翔太さん。
二人は以前からクリエイティブの活動において、ダイバーシティをテーマにしている。
「作品の選定は、LGBTQキャラクターのバランスを軸に。コピー(セリフ)は、ネガティブな気持ちになるものではなく、当事者の誇り、強さ、本音が感じられるものを選びました。LGBTQ知見の高いチームでしたが、自分たちの常識を疑い、わからないところは当事者にヒアリングも。様々な人の視点に立って表現を丁寧に見ていく大切さを感じました」(木下さん)。
一人一人が違ってあたりまえと理解する人が増えることで、カミングアウトを取り巻く不安や緊張、さらには、カミングアウトという形式すらなくなるかもしれない。そんな未来を思い描き、「あたりまえのことを、あたりまえに言える時代へ。」というタグラインを掲げた。そして広告の出稿にあたって、Netflixは同性パートナーシップ条例が日本で初めて成立した渋谷区を選んだのである。
10.11 COMING OUT DAY
この日、観てほしいシーンがある
どんな相手を愛し、どんな恋愛を望み、
どんな自分らしさを求めるのか。
それは、一人ひとり違う。
自分らしく、ありのままに生きることは、
誰にも否定できないということを、
このシーンは教えてくれる。
10月11日は、カミングアウトデー。
いろんな性のあり方を認め合い、
誰もがオープンにできる世界を語り合おう。
違ってあたりまえ。
そう思う人が増えれば、
カミングアウトなんていらない。
それは、自然な会話のひとつになっていく。
あたりまえのことを、あたりまえに言える時代へ。
NETFLIX
来たる10月11日、国際カミングアウトデー当日には、このメッセージのもと30段の新聞広告を出稿する。
「このキャンペーンをきっかけに、より多くの方々がLGBTQに関連するストーリーに触れ、お互いへの思いやりをもてる世界へ近づく一歩となることを願っています」と、Netflixはコメントしている。
スタッフリスト
- 企画制作
- 電通
- CD
- 木下舞耶、矢部翔太
- AD
- 三宅優輝
- C
- 北恭子、小林麻里奈、阿部友紀
- D
- 増田啓人(J.C.SPARK)
- 監修
- 阿佐見綾香
- MP
- 秋田ゆかり
- CPR
- 酒井雅美(電通クリエーティブフォース)
- AE
- 水越悠輔、壬生基敦、前川尚美、段希子